1992年2月20日発売
耳なし芳一からの手紙耳なし芳一からの手紙
下関から新幹線に乗りこんだ男が「あの女にやられた」と叫び、突然の死を遂げた。あとに残されたのは「火の山で逢おう」という謎めいた手紙。そして差出人は“耳なし芳一”となっていた。偶然車中に居あわせたルポライター浅見光彦は、嫌疑をかけられた漫画家志望の家出娘池宮果奈、と自称ヤクザの高山に救いの手を差し伸べたばかりに事件にかかわることになってしまった。「あの女」とは誰なのか、“耳なし芳一”が企む過去からの復讐とはー。絶好調“浅見光彦シリーズ”舞台は長州下関へー。
「萩原朔太郎」の亡霊「萩原朔太郎」の亡霊
オブジェのような異様な死体が発見された。この死体が萩原朔太郎の詩さながらに演出されていることに気づいた人物が二人いた。元刑事の須貝国男。彼は三十年前に群馬県K村で起きた事件を思い出していた。そして、警視庁で名探偵の異名をとる岡部警部。二人は出遭うことなく、それぞれの捜査を開始したー。傑作長編推理。
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