1993年11月9日発売
天保悪党伝天保悪党伝
江戸天保年間、平和が続き、爛熟が極まり、世の中が饐えた匂いをはなち始めた頃、闇に生き、悪に駆る六人の男たちがいた。河内山宗俊。片岡直次郎。金子市之丞。森田屋清蔵。くらやみの丑松。三千歳。人々は彼らに怯え、彼らを讃え、天保六花撰と呼んだー。時代を痛快に生きた男たちを描く、連作長編時代小説。
明治新選組明治新選組
明治五年初冬、浅草蔵前の裏長屋の一室に、男が居を定めた。箱館五陵郭で降伏し、新島に終身刑で送られていたものの、思わぬ赦免状で江戸に移った相馬主計である。彼は常陸笠間藩を脱藩して新選組隊士となり、鳥羽伏見戦争後、各地を転戦、土方歳三の戦死後は新選組隊長を名のっていた。だが、先に逝った者たちを想いつつ日々を過ごそうとした主計には数奇なめぐりあわせが待っていたー。第十回日本エンタテインメント小説大賞を受賞した表題作をはじめ、歴史の闇に埋もれた志ある男たちの姿を描き出す気鋭の傑作歴史小説集。
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