1998年6月18日発売
潤一郎ラビリンス(2)潤一郎ラビリンス(2)
「饒太郎」「蘿洞先生」「続蘿洞先生」「赤い屋根」「日本に於けるクリップン事件」の五篇を収める。自らマゾヒストを表明した主人公饒太郎。日本に生れたこと後悔すると言いながらも、西欧の書物から被虐の喜びを求めるひとが世界の至るところに居ることを知る。そのきわめて秘密の快楽の果ては…。
変身譚変身譚
芸能界のアイドルという虚像の影で絡み合う信頼と裏切りを描く「影の男」、愛の呪術で自ら女身に化け、慕う人の子を成し、狐に戻って森に帰る「狐の嫁入り」など、現代と古典に材をとり、誰もが心の中に秘かに抱く変身願望を自在に描ききった、甘く、ミステリアスな十二篇の変身譚。
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