小説むすび | 1998年9月22日発売

南シナ海の烈風。眼下で砕ける三角波。激しい時化に呻く２５万トンの巨大タンカーの中で、村上の友人、崔は死んだ。仕事中の事故とはいえ、崔を死に至らしめた原因は、日本刀を片手に彼らを監督する徳山の執拗ないたぶりにあった。徳山は同性愛者であった。そして村上を愛していた。村上と親しかった崔の死こそ徳山の嫉妬であり、彼独自の愛の形であったー。横浜・寿町を舞台に、錆び付いたギタリスト村上とエキセントリックな歌姫綾、そしてホモのヤクザ徳山が奏でる哀しい旋律。芥川賞作家が描く、濃密で過剰な物語。

私立天王寺学院は、中高一貫で厳格な全寮制の名門進学校。その厳粛な雰囲気をブチ壊す、経済ヤクザの組長の息子にして最低最悪最強の不良・加藤雅臣１６歳。誰もが見惚れる端整な顔立ちながら、非常識で大胆で女も男も食い放題の野生の獣。その加藤のお気に入りの抱き枕・童顔教師芹沢の誕生日がやってきた。誕生日を恥ずかしがる芹ちゃんに加藤は…。

強くなりたい…！少年の想いはやがて…。最強の武人の称号を求めて闘うリーンはやがて、さらに大きな自らの運命と対決する。彼が武人として目指すライヴァル、彼を支える人々…そして最後に彼が倒すべき敵は…！大人気ゲーム「ラグナキュール」が新たにノベルになって登場-。