2004年4月24日発売
死に花死に花
「葬式は人生最後の花道、最後のイベントだ」-そう言って自らの葬式の総合演出・プロデュースに取り組んでいた源田金蔵が急死した。菊島真ら五人の老人ホームの仲間が見守るなか、つつがなく葬式は進行しているかに見えたが、火葬の際に奇妙な事件が発生した。北多摩署の捜査から意外な真実が判明し、大きな衝撃を受ける菊島たち。「老い先はわずかだ。死に花を咲かせよう」と一念発起し、彼らは人生最後の大バクチに出ることを決意するが…。「老い」の概念を根底から覆す、痛快エンターテイメント小説。
棟居刑事の砂漠の暗礁棟居刑事の砂漠の暗礁
新宿で助けた藤村雅子と、金沢高一はホテルで一夜を過ごしてしまう。雅子との一夜は、あまりにも甘美で金沢の心を揺さぶるものであったが、翌朝、手紙も残さずに雅子は消えてしまう。ところがその夜、金沢の妻の愛人が新宿で殺されていた。金沢のアリバイを証明できるのは雅子だけだったー。そして驚くべきことに、同じ頃、雅子の夫も殺されていた!事件を追う棟居刑事は、二人の間に隠された事実に、捜査の糸口を見つけるが…。森村誠一が男と女の間の奇妙な関係を描いた、長編・社会派ミステリ。
不自由な心不自由な心
大手企業の総務部に勤務する江川一郎は、妹からある日、夫が同僚の女性と不倫を続け、滅多に家に帰らなかったことを告げられる。その夫とは、江川が紹介した同じ会社の後輩社員だった。怒りに捉えられた江川だったが、彼自身もかつては結婚後に複数の女性と関係を持ち、そのひとつが原因で妻は今も大きな障害を背負い続けていた…。(「不自由な心」)人は何のために人を愛するのか?その愛とは?幸福とは?死とは何なのか?透徹した視線で人間存在の根源を凝視め、緊密な文体を駆使してリアルかつ独自の物語世界を構築した、話題の著者のデビュー第二作、会心の作品集。
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