2014年3月13日発売
京都・大和路殺人事件京都・大和路殺人事件
北アルプス常念岳に通じる林道沿いの小屋から男女の変死体が発見され、長野県安曇野署・道原伝吉の捜査が始まった。男女とも身元がわかる所持品はなく、死亡日時が二〜三日違うことが判明。女のバッグから、大相撲の入場券、奈良正倉院展や銀閣寺のチケット、男の所持品の中に東京・世田谷の酒屋の名刺が見つかった。次第に明らかとなる二人の関係と二人を取り巻く人間模様。女の家族全員の失踪、殺された男の親友だった警察官の拉致…。謎が謎を呼ぶ会心の傑作長篇。書下し。
願いながら、祈りながら願いながら、祈りながら
まるで時の女神が回収し忘れたようだ。北の大地の片隅に、ぽつんとたたずむ中学校分校には、一年生四人と三年生一人が学んでいた。たった五人でも、自称霊感少女もいれば、嘘つきな少年もいる。そこに赴任してきたのは、まったくやる気のない若い教師。けれど、やがて彼が知ることになる少年の嘘の痛ましい理由とは?ときには悩み、傷つきながらも、成長していく五人の、胸を打つ青春前期物語。
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