2015年12月8日発売
「また買ってしまった」。何かに導かれたかのように古書店に入り、毎回、本を手にして店を出てしまう「私」。その古書との出会いによって「私」は目眩く悪夢へと引きずり込まれ、現実と虚構を行き来しながら、背筋を寒からしめる奇妙な体験をしていく…。古書蒐集に憑かれた人間の淫靡な愉悦と悲哀と業に迫り、幻想怪奇の魅力を横溢させた、全六編の悪魔的連作短編集!
岸谷亮一は自動車販売会社の営業マン。三十歳の誕生日に上司に誘われ、初めてSMショーの店を訪れる。店のママで、“女王様”の姫花から個人的に誘いを受けた岸谷は、彼女に導かれるまま上流階級の秘密の社交界へと踏み入っていく。平凡な生活を送っていた男の運命が動き始めた…。青春官能小説をリードし続ける著者が、官能の海を旅する青年を瑞々しく描く!
長距離トラックでの仕事を終えて、健二が帰宅すると、マンションの部屋はスッカラカン。妻の香織が家財道具一式を引き払って出て行ったのだ。健二の実家に二歳半のひとり娘を預け、消えた妻。大型タンクローリーの助手席に乗せた愛娘とともに、仕事をこなしながらの妻探し。香織が出て行った事情とは!?愛しの妻と復縁は出来るのか!?笑って笑って、泣ける一冊。
(サル)猿田(コ)骨崎(リ)リサコ、三人のメンバーによる「便利屋」には、「便利屋」の範疇を超えた依頼が舞い込む。失言を恐れる議員を辞職の危機から救い、自殺志願の少女に思いとどまるよう説得。行方不明者のブログ代筆や替え玉受験、首の切断まで。無理難題が次々と押し寄せる!破天荒トリオが巻き込まれる七つの短編ミステリーと五つのショートショート。
仮面兵団に侵攻されたシンドゥラ国が援軍を求めてきた。アルスラーンは、ナルサスの助言を受け、敵の意表を突く策をとる。それは、北側から迂回し、チュルク国境を突破するというものだった。作戦は功を奏し、パルス軍は勝利の進撃を続けるのだが…。ついに迎えるヒルメスとダリューンの一騎打!さらにファランギースの悲しい過去が明かされるシリーズ第九弾!
将軍の毒味役を務める矢背蔵人介は、実父・孫兵衛の料理屋で孫兵衛の元上役である天守番之頭・中村勝之進と出会う。しかし、中村は何者かに斬られてしまう。その裏には薩摩の影がちらつく。なおも死の背景を探る蔵人介の前に、父・孫兵衛の知られざる過去が浮き上がり、自らの「出生の秘密」も明らかになってくる…。衝撃のラストに落涙必至の人気シリーズ第十七弾。