2016年12月17日発売
日本から異世界に勇者として転移した主人公ヨシトは邪神を倒し異世界を救ったものの、ダンジョンの崩落に巻き込まれ、命を落としてしまった。しかし、女神様に助けられ異世界で得た勇者の力はそのまま、転生という形で現代日本に戻してもらえることに。これで日本にてのんびりチート能力者生活が送れると思いきや、転生先は退魔師の家系と普通の家庭じゃない上に、なにやら父親からは陰謀の匂いも漂う始末。主人公と同じように転生してきた魔王の娘、主人公にべたぼれの中二病の魔法使い、日本刀を振り回すあぶない巫女さんなど、個性的な女性たちに囲まれて、気づけば平穏とは程遠い日常に。一体、ヨシトはどうなってしまうのか。現代日本を舞台にした、新感覚ファンタジー開幕。
暴力団『江満組』の若頭であった江満辰夫が六年の刑期を明け、出所した。上部団体会長高木に呼び出された辰夫は、兄が地元ヤクザを殺傷した温泉町『笹の川』に再び進出するよう命令される。しかもその直後、ヒットマンの襲撃が。『笹の川』のヤクザが報復に現われたのか…。そんな新たな火種が燻る中、暴力組織壊滅を狙う闇の組織が行動を開始したー!
暴力組織壊滅極秘チームのリーダー神木剛は、新たな火種『三侠会』の情報を集め、会長高木が下部団体の組長江満辰夫に抗争を起こさせ、権力を手中にしようとしていると知る。神木たちは江満を守り、抗争を未然に防ぐことができるのか。極秘チームの思い、ヤクザたちの姦計、復讐心、その全てを呑みこんで、ミッションが動き出す。壮絶なサスペンスシリーズ、怒涛の最終巻。
二〇一六年七月三十一日、一人の力士がこの世を去った。小柄ながら躍動する筋肉で大型力士を次から次へと投げ飛ばす、伝説の横綱千代の富士。国民から愛されたスターの裏には、想像を絶する苦労があった。左肩の脱臼癖。幕下落ちの屈辱。生まれたばかりの三女の訃報。飛び交う引退の噂。そして気力、体力の限界ー剥き出しの闘志で我々を虜にした、昭和の名横綱の記憶。
竜閑橋袂で、美人女将の愛嬌と絶品茶漬で繁盛する『紅葉屋』の娘が攫われた。橋の管理を頼みに来ていた橋廻り立花平七郎は探索に乗り出す。凄腕の定町廻りだった平七郎は、閑職と揶揄されつつも数々の難事件を解決、町人の信頼を得ていたのだ。やがて拐かし犯が房次郎という浪人を捜していたと発覚すると、女将は狼狽する。房次郎は大和の国で別れた夫だった…。
足袋問屋『山形屋』への婿入りを次男から切望され、鼻緒問屋『能代屋』の主は悩んでいた。相手は美人だが、高額の持参金、趣味三昧、病死した婿は毒殺だった、と黒い噂ばかり。真相究明を頼まれた青柳剣一郎は、仲人や検視した同心を尋ね歩くが、前夫の死因は揺るがない。そう結果を報告するも、次男が婿入りした直後に事件が!奥深い男女の闇を剣一郎が斬る。
百万石の栄華も今は昔。財政難に喘ぐ加賀藩では、大半の者が大槻伝蔵による藩政改革を歓迎しつつも、その強引なやり口からは目を背けていた。金沢城下を訪れた清之助の前にも、金十両で雇われた刺客関左兵衛が現われる。誰の差し金なのか?一瞬の斬り合いを制した清之助は、関の遺言に従い、十両を菩提寺の墓前に届けるべく、一路高岡を目指すのだが…。