2016年12月5日発売
ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。最終配本となる第2巻は、日本が世界に誇る忍者・剣豪小説の豊穣な作品群から選りすぐった名編10編を収録。ロマンと活劇の快楽に酔いしれる一巻! ●編集委員/逢坂剛 大沢在昌 北方謙三 船戸与一 夢枕獏 [編集室から] 当初、「忍者」と「剣客」の2巻に分かれていたが、1巻にまとめざるをえなかった。 となると、編集委員の方々も気合いが入る。 どの作品も落としたくない。しかし半分にせねばならない。 豊穣な日本の忍者・剣豪小説から1500枚を選ぶ、という暴挙を敢行してこの10編が残った。 佳作傑作名作が他にもたくさんあることは、承知のうえである。 幸い、はずさざるをえなかった作品の一部を他の巻に散らせることはできた。 [収録作] 【長編】 山田風太郎「甲賀忍法帖」 柴田錬三郎「赤い影法師」 【短編】 綱淵謙錠「讐」 津本陽「隼人の太刀風」 滝口康彦「異聞浪人記」 五味康祐「柳生連也斎」 【掌編】 江國香織「草之丞の話」 清水義範「猿取佐助」 逢坂剛「決闘」 小泉八雲「かけひき」
日本新報の新聞記者・南康祐は、会社にとって不利益な情報を握る危険人物であるとみなされ、編集局から社長室へと異動させられる。その頃、新聞社に未来はないと判断し、外資系IT企業・AMCへの「身売り」工作を始めていた社長の小寺が急死する。九州に左遷されていた新里が急遽社長に就任することとなり、売却交渉を引き継ぐが、労働組合から会社OBまで、多方面から徹底的な反発を受ける。危機に瀕した大手新聞社が行き着いた結末とはー。
出版社に勤務する久木は、書道講師で人妻の、凛子と出会う。逢瀬を重ねるごとに淑やかな凛子は、いつしか性の歓びの底知れない深みに囚われていく。まさしく愛にも「時分の花」がある。今、圧倒的な愛もやがてうつろう。そんな不安と恐怖にかられたふたりが、愛の頂点で選んだ、衝撃の結末とは?
元「怪盗紳士」も、若手刑事も、ちょっと不思議な花屋さんもいる花咲小路商店街。たくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起こる。今回の舞台は花咲小路唯一の深夜営業のお店、「喫茶ナイト」。商店街のみなさんの、夜にしかできない相談ごとに応えていてー。