小説むすび | 2017年2月25日発売

2017年2月25日発売

七帝柔道記(1)七帝柔道記(1)

出版社

KADOKAWA

発売日

2017年2月25日 発売

○「尋常ではないスポーツバカたちの異界。大笑いしながらよんでいたのに、いつの間にか泣かされてました」(森絵都/作家) ○「熱いものがこみ上げてきて止まらなくなる。私たちの知らなかった青春がここにある」(北上次郎/文芸評論家/日刊ゲンダイ2013年3月22日付) このミス大賞出身の小説家、増田俊也が大宅賞と新潮ドキュメント賞W受賞作「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」に続いて出したこの自伝的青春小説は、 各界から絶賛され、第4回山田風太郎賞候補にもノミネートされた。 主人公は、七帝柔道という寝技だけの特異な柔道が旧帝大にあることを知り、それに憧れて2浪して遠く北海道大学柔道部に入部する。 そこにあったのは、15人の団体戦、一本勝ちのみ、場外なし、参ったなし、という壮絶な世界だった。 しかし、かつて超弩級をそろえ、圧倒的な強さを誇った北大柔道部は七帝戦で連続最下位を続けるどん底の状態だった。 そこから脱出するために「練習量が必ず結果に出る」という言葉を信じて極限の練習量をこなす。 東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学、ライバルの他の6校も、それぞれ全国各地で厳しい練習をこなし七帝戦優勝を目指している。 そこで北大は浮上することができるのかーー。 偏差値だけで生きてきた頭でっかちの7大学の青年たちが、それが通じない世界に飛び込み、 今までのプライドをずたずたに破壊され、「強さ」「腕力」という新たなる世界で己の限界に挑んでいく。 個性あふれる先輩や同期たちに囲まれ、日本一広い北海道大学キャンパスで、吹雪の吹きすさぶなか、 練習だけではなく、獣医学部に進むのか文学部に進むのかなどと悩みながら、大学祭や恋愛、部の伝統行事などで、 悩み、苦しみ、笑い、悲しみ、また泣き、笑う。唯一の支えは、共に闘う仲間たちだった。そしてラストはーー。 性別や年齢を超えてあらゆる人間が共有し共感できる青春そのものが、北の果て札幌を舞台に描かれる。

かわうそ堀怪談見習いかわうそ堀怪談見習い

出版社

KADOKAWA

発売日

2017年2月25日 発売

わたしは「恋愛小説家」と肩書きにあるのを見て、今のような小説をかくのをやめようと思った。恋愛というものにそんなに興味がなかったことに気づいたのだ。これからなにを書こうか。環境を変えるため、三年住んだ東京を離れ、中学時代に住んでいた区の隣り、かわうそ堀に引っ越した。そして、考えた末に怪談を書くことにした。そう決めたものの、わたしは幽霊は見えないし、怪奇現象に遭遇したこともない。取材が必要だ、と思い立ち、たまみに連絡をとった。中学時代の同級生・たまみは、人魂を見たことがあるらしいし、怖い体験をよく話していた。たまみに再会してから、わたしの日常が少しずつ、歪みはじめる。行方不明になった読みかけの本、暗闇から見つめる蜘蛛、こっちに向かってきているはずなのにいっこうに近くならない真っ黒な人影、留守番電話に残された声……。そして、たまみの紹介の商会で幽霊が出るとの噂がある、戦前から続く茶舗を訪れる。年季の入った店内で、熊に似た四代目店主に話を聞くと、絶対に開けてはいけないという茶筒、手形や顔が浮かぶ古い地図があるという。そして、わたしはある記憶を徐々に思い出し……。わたしの日常は、いつからこんなふうになっていたのだろう。別の世界の隙間に入り込んでしまったような。柴崎友香が、「誰かが不在の場所」を見つめつつ、怖いものを詰め込んだ怪談作品。 目次 〇 一 鈴木さん 二 台所の窓 三 まるい生物 四 文庫本 五 雪の朝 六 蜘蛛 七 雪の夜 八 電話 九 一〇 一一 一二 足音 一三 桜と宴 一四 光 一五 茶筒 一六 ファミリーレストラン 一七 三叉路 一八 山道 一九 影踏み 二〇 地図 二一 観光 二二 喫茶店 二三 幽霊マンション 二四 夢 二五 宮竹さん

暗殺競売暗殺競売

出版社

KADOKAWA

発売日

2017年2月25日 発売

ーー殺りたい仕事がきっと見つかる。殺し屋.comへようこそーー 暗殺仕事専門のオークションサイト「殺し屋.com」。 誰でも匿名で殺人を依頼(出品)することができ、誰でも落札したら暗殺仕事でお金を稼ぐことができる。 ただし、仕事の失敗は、いかなる理由があっても許されないーー。 刑事でありながら副業で悪党を狙った暗殺を請け負う佐分利吾郎。 認知症の老人に成りすまして「殺し屋.com」のアカウントを乗っ取り、殺し屋となったホームヘルパーの女。 暗殺成功率100%で伝説と化した凄腕の殺し屋ジャッカル。 そして、ある少女の依頼をきっかけに、暗殺を斡旋する<組織>へと肉迫する探偵。 金を稼ぐために暗殺仕事に手を染めた「殺し屋」たちは、転がるように窮地に追い込まれてゆく。 そして迎える、衝撃の結末とは。 日本ホラー小説大賞、江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞、史上初の3冠を達成した異才が放つ、 一気読み&二度読みたくなること間違いなしの、殺し屋エンタテインメント! 「ぞっとするような生々しい暗黒世界へと読者を誘う快作だ」 --書評家 大森望氏 *本書は『殺し屋.com』を改題の上、文庫化したものです

TOP