2019年11月21日発売
一人のラブドール職人と、彼が一目で恋に落ち結婚した妻との日々を描いたタナダユキの初オリジナル小説。型破りな設定と衝撃的な展開の中で、男女が強く惹かれ合い、そして時間とともに変わっていく感情と関係を繊細に描いた物語は、2008 年に雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載されるやいなや、多くの話題と共感を呼んだ。その傑作小説がこの度、原作者であるタナダユキ自らが脚本・監督を手掛け映画化され、2020年1月24日全国公開となる。主人公・哲雄に高橋一生、哲雄の妻を演じるのは蒼井優。変わりゆく男女の感情をリアルに映し出す、美しくも儚い大人のラブストーリー。
■累計発行部数26万部突破(電子含む)! ■豪華キャストで2021年に映画化! 監督:吉田大八 キャスト:大泉洋、松岡茉優、佐藤浩市ほか ■2018年本屋大賞ランクイン! ■文庫解説は大泉洋 『罪の声』の著者・塩田武士が、俳優・大泉洋を主人公に「あてがき」し、 圧倒的リアルな筆致で出版界の<光と闇>を描いた前代未聞の小説が文庫化! 「主人公・速水=大泉洋」が表紙&扉ページの写真を飾る! 出版大手の「薫風社」で、カルチャー誌「トリニティ」の編集長を務める速水輝也。 中間管理職でもある40代半ばの彼は、周囲の緊張をほぐす笑顔とユーモア、コミュニケーション能力の持ち主で、同期いわく「天性の人たらし」だ。 ある夜、きな臭い上司・相沢から雑誌廃刊の可能性を突きつけられ、黒字化のための新企画を探る。 大物作家の大型連載、映像化、奇抜な企業タイアップ。雑誌と小説を守るべく、アイデアと交渉術で奔走する一方、 巻き込まれていく社内政争、部下の不仲と同期の不穏な動き、妻子と開きつつある距離……。 交錯する画策、邪推、疑惑。 次々に降りかかる試練に翻弄されながらも、それでも速水はひょうひょうとした「笑顔」をみせる。 しかしそれは、どこまでが演技で、どこからが素顔なのか? やがて、図地反転のサプライズが発動する。 出版業界の現状と未来を限りなくリアルに描いた群像小説……“人たらし”編集長が、ラストに牙を剥く! 人気俳優を主人公に“あてがき”した小説は、出版界の未来に新たな可能性を投じた「企画」として、各メディアで話題沸騰!
可瀬理玖は自分の住む町に生きにくさ、息苦しさを感じ、〈ここではないどこか〉に行きたいと思っていた。 上京できれば大学はどこでもよかったのだが、せっかくならと大好きな写真家・渡引クロエが通っていた大学を選んだ。 クロエが立ち上げたという創作サークル「猫を探す人の会」に入り、クロエの人生を追体験することにする。 サークルは見つけたものの、廃部寸前の少人数サークルで活動はほぼゼロ……。 気を落としていると、写真を撮った相手と写真を通して会話ができるという不思議な力を持つ女の子・渡引真白と出会う。 理玖はクロエとそっくりな顔をした真白を見て驚く。なんと娘だったのだ。 真白がサークル「猫を探す人の会」に入ったのは、一度も会ったことのない父を探すためで、 その手がかりがサークル内にあると確信しているという。 理玖は真白の父親探しを手伝うことにしたが、そこにはとある事件が絡んでいて……。 青春恋愛キャンパスミステリー!
【コミカライズ決定!!】七月に入り、ようやく夏らしい気候になってきた北海道・札幌。晴れてユウと結婚の約束をした千春は、彼と『くま弁』で一緒に働く未来について考え始める。意を決してユウにその気持ちを伝えた千春だったが、返ってきたのは「自分の人生に巻き込みたくない」という予想外の反応で? 二人が見ている夢は同じなのかそれともーー? 日々悩みは尽きないけれど、少しだけ前に進む勇気がもらえる北のほっこりお弁当ものがたり第6弾。
驚異の診断力を持つ謎の少女・白夜が高森病院の診断協議チーム「DCT」に入って1年。誤診を指摘し、白夜は次々に患者を救っていたが、以前に難病を患った元グラビアアイドルの日比野カンナが、またしても病に冒された。病名は「癌」。しかも子を宿しており、手術、薬物、放射線ーーいわゆる癌の3大療法では子供を救えない。果たして白夜は母子を助けることができるのか? 癌のメカニズムと治療法に挑む、空前の医療小説! プロローグ 第一章 1年後の喧騒 第二章 消えた胎児 第三章 血のデッドライン 第四章 必然の邂逅 第五章 悪魔の工場 エピローグ
小さな謎は大切なことへの道しるべ。解いてみると一筋縄ではいかない人の心が照らし出される。学生時代に届いた想い出の葉書には、姉のように慕っていた先輩が遺した謎めいたアルファベットの羅列があった。数十年の時を経て読み解かれたとき、現れたものとはー。表題作のほか、宇宙人たちが日本の名著を読むユーモア作「解釈」、乱歩へのオマージュ「続・二銭銅貨」など、ミステリの名手が贈るバラエティに富んだ謎解き7篇。
神社の階段下で遺体が発見された。容疑者として確保されたのはなんと、退職警官専門のシェアハウス「メゾン・ド・ポリス」に住む元刑事!? 新人刑事の牧野ひよりとメゾンの住人は独自に捜査を進めるが……
○著者の言葉「働く現場でしか学べないことがたくさんあると思っています。育った環境も、考え方も、年齢も違う職場の中で揉まれることが、人として成長させてくれると思っています。しんどいけれど喜びもある、それが職場。そこにある感動を小説にしたいと考えました。」桂望実 ○単行本時帯推薦文より 「一丸となって」でも「勧善懲悪」でもない感動的な人間ドラマがここにはある。まさに極上のエンタテインメントだ。松田哲夫(編集者・書評家) ○内容紹介 ある中堅ホテルを立て直そうと、外からやってきた変わり者の社長が提案したことは「総選挙」! そう、ホテル内の従業員の配置を“選挙”で決めるという斬新な人材シャッフル案でした。しかもそれだけに終わらず、管理職の選挙まで! 果たして従業員の反応は? 今の日本の働く環境の閉塞感を打ち破るお仕事小説。さまざまな年代の男女が抱え働く悩みに答え、働くことの意味、働くことで成長できる喜びを読書で味わえる、お仕事エンタメ作品。 解説 松田哲夫
警視庁監察係の新海真人は、麻薬取締官と科捜研の捜査官から報告を受けた。成田空港で新たな違法ドラッグが持ち込まれたという。それは、真人の妹を死なせたドラッグと成分が酷似していた━━。
白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。死の間際、正光はあの空に何を見ていたのか。それを突き止めれば一千万円の報酬を支払う。興信所を営む鑓水と修司のもとに不可解な依頼が舞い込む。そして老人が死んだ同じ日、ひとりの公安警察官が忽然と姿を消した。その捜索を極秘裏に命じられる停職中の刑事・相馬。廃屋に残された夥しい血痕、老人のポケットから見つかった大手テレビ局社長の名刺、遠い過去から届いた一枚の葉書、そして闇の中の孔雀……。二つの事件がひとつに結ばれた先には、社会を一変させる犯罪が仕組まれていた!? 鑓水、修司、相馬の三人が最大の謎に挑む。感動のクライムサスペンス巨編!
失踪した公安警察官を追って、鑓水、修司、相馬の三人が辿り着いたのは瀬戸内海の離島だった。山頂に高射砲台跡の残る因習の島。そこでは、渋谷で老人が絶命した瞬間から、誰もが思いもよらないかたちで大きな歯車が回り始めていた。誰が敵で誰が味方なのか。あの日、この島で何が起こったのか。穏やかな島の営みの裏に隠された巧妙なトリックを暴いた時、あまりに痛ましい真実の扉が開かれる。--君は君で、僕は僕で、最善を尽くさなければならない。すべての思いを引き受け、鑓水たちは力を尽くして巨大な敵に立ち向かう。『犯罪者』『幻夏』(日本推理作家協会賞候補作)に続く待望の1800枚巨編!
薩摩藩士の岡元伊織は昌平坂学問所で学ぶ俊才であったが、攘夷に沸く学友のように新たな世への期待を抱ききれずにいた。そんな中、伊織は安政の大地震の際に、燃え盛る江戸の町をひとりさまよい歩く、美しい少女を見つけた。あやかしのような彼女は訊いた。「このくには、終わるの?」と。伊織は悟った。「彼女は自分と同じこの世に馴染めぬいきものである」と。それが、伊織の運命を揺るがす青垣鏡子という女との出会いであった。魂から惹かれあう二人だが、幕末という「世界の終わり」は着実に近づいていてー。激動の時代に出会いし二人の、悲劇の幕が、いま開く。
“黒”のセイバー消滅という衝撃も覚めやらぬまま、“黒”と“赤”の陣営は次なる戦いへと突入。戦場に集う両陣営、十三騎の英霊。ルーマニアの地にて、過去最大規模の“聖杯大戦”の戦端が開かれる
東京都、二子玉川。 高校生の十屋(とおや)龍之介は、 父の遺した蔵書が高く売れたことがきっかけで、 古書を見極め売買する「セドリ」になる。 ある日、多摩川沿いの古書店を訪ねた彼は、 洋服に羽織姿の店主・朝香裕也から万引きを疑われる。 朝香の店は開店休業中だが、 大切な本が盗まれたらしい。 それは朝香が作製した「贋作本」。 捜したら好きな本をやる、と言われ、 龍之介は本捜しを手伝うことに。 新感覚ビブリオ・ミステリ!
札差羽黒屋が扱う禄米を奪った一味が、尋問の中で共謀者として、勝田昌三郎の名を挙げた。さらに昌三郎は、殺しの容疑までかけられる。勝田家は五月女家と最も近い血縁関係になるため、善太郎にとっても他人事ではない。疑いを晴らすべく奔走していると、実家の大黒屋の米倉庫が付け火に遭ってしまう。一方、幼馴染のお稲との間にも跡継ぎ問題を抱えており…。次々に勃発する問題に立ち向かう、大注目新シリーズ第2弾。
孤児を引き取り面倒を見ている八丁堀の『忠孝園』。縁あって、武士の伊八朗が手伝いをするようになったある日、13歳の亮吉が園から姿を消した。その裏には、盗賊団の跡目争いがあり、亡くなった亮吉の父親の跡目を狙う輩が動いていた。その一方で伊八朗は、出て行った女房に幼い娘が引き取られ、酒に逃げていた男を立ち直らせようとするが…。様々な事情を抱えつつも、相手を思いやる親子を救えるのか。感涙必至の時代小説。
尚哉の友人・難波の元に不幸の手紙が届いた。 時を同じくして、高槻と尚哉は「図書館のマリエさん」という聞き慣れない都市伝説を知る。 図書館の蔵書に隠された暗号を解かないと呪われるというのだが……。--「不幸の手紙と呪いの暗号」 鬼神伝説が残る村に調査に出向いた一行は、不気味な洞窟で、額に穴のあいた頭蓋骨を見つける。 その直後、高槻に思いがけない受難が……。 尚哉は、佐々倉はどうする!? 「あぁ、この世はなんてたくさんの呪いに満ちているんだろうね。」--「鬼を祀る家」 高槻と、幼馴染である捜査一課の刑事・佐々倉の幼い頃を描いた番外編「【extra】それはかつての日の話」も収録。 いま、売れに売れている民俗学ミステリ、シリーズ待望の第3巻! 本当に、面白いんです!!! イラスト/鈴木次郎 第一章 不幸の手紙と呪いの暗号 第二章 鬼を祀る家 【extra】 それはかつての日の話
つらくて忘れたい記憶を消してくれるという都市伝説の怪人・記憶屋。記憶屋に会いたいと願った人々は、あの時どんな想いを胸に秘めていたのかーー? 切ない涙があふれだす、珠玉の3篇!