2019年11月30日発売
雪深い町に、遠い国から男の花嫁がきた。たった一人で嫁いで来たサガルは、妻に先立たれ幼い息子を持つローランの妻になった。貿易商の仕事で一年で冬の間しか町にいない彼の代わりに息子の子育てを担う一方で、寡黙だが優しいローランと穏やかで温かい夫婦の絆を紡いでいくサガル。しかし彼には、夫には秘密にしている別の姿があった。平和な幸せを壊したくないサガルだが、その素性を追う者たちが次々と町に現れー。小さな花嫁に隠された、想像もつかない過去。WEB発ファンタジーBLの傑作!
病に苦しみ、命を落とした少年が再び目覚めた時ー彼は邪悪な死霊魔術師“ネクロマンサー”の力により、最下級アンデッドと化していた。念願の自由な肉体を手に入れ歓喜する少年エンドだが、すぐに自らを支配するものが病から死霊魔術師に代わっただけであるという事実に気づく。彼は真の自由を勝ち取るために死霊魔術師と戦うことを決意するも、闇に属する者をどこまでも追い詰め、滅する事に命を賭ける終焉騎士団もまた彼の前に立ち塞がり…!?「勝つのはロードでも終焉騎士団でもない。-この僕だ」。最弱のアンデッドvs最凶のネクロマンサーvs最強の終焉騎士団。
仕事なし、彼氏なし、元アイドルのアラサー女子。夜は男性との「ノルマ飯」、仕事もタフにこなしているつもりが、ある日突然、駅のホームで突然足が動かなくなった。そして、赤の他人のおっさん(57歳)と暮らすことにーー 読めば心が少し軽くなる、元SDN48の実録私小説 芥川賞作家・羽田圭介氏推薦! アラサーの己を卑下し客観的に書こうとするほど、“元アイドル”に未だ価値があると根底で思っている視線の在り方が際立つ。コントロールしきれぬ部分も露見するほど筆者が本気だからこそ、本作は映画『ブルージャスミン』を超える魅力を放つ。 SNSで話題沸騰! ササポン(おっさん)、日本にあと100万人くらいいてほしい。ササポン量産化希望(漫画家 瀧波ユカリ) ドン詰まるんだ。生きるって、ドン詰まる。 もう書くことしか残ってない。 ドン詰まってる。でもそこから始まるんや。(田中泰延) 「家族」になにを求めるのかってことが更新されつつある時代だと思います。(ジャーナリスト佐々木俊尚) 「あ、人生が詰んだって、こういうことを言うんだ」 自分の弱さを呪った。… 大木さんの物語は、みんなの物語でもある。 いまはこの種の苦しさを振り返ることができるくらいの余裕はできたけど、でもやっぱり思い出すとお腹がギュッとなる。(ハフポスト日本版エディター毛谷村真木) ◇ 28歳の春、突如として生活の保証もない、仕事もない、彼氏もいない、貯金だってほとんどない日々が始まった。 残ったのは、手元にある10万円。 「あ、人生が詰んだって、こういうことを言うんだ」 自分の弱さを呪った。 8歳離れた姉から電話があったのはちょうどその頃で、収入が不安定になった私に、「ルームシェアをしたらどうか」という提案を持ちかけてきた。 一緒に住む相手は、姉が「ササポン」と呼ぶ人で、一般企業に勤める50代のサラリーマンだという。 気を遣わなくていいおっさん。恋人でも家族でもないおっさん。 ふと「この特殊な生活の中で自分が変われるかもしれない」という予感がおとずれた。 こうして、私とササポンの日々が始まった。 (本文より抜粋)
シリーズ生誕25周年記念企画!ライトノベルの歴史を彩る作家たちがレーベルの垣根を超えて集結。彼らが紡ぐ「オーフェン」の世界とは?本作のための書き下ろし小説計5編+各作家によるお祝いメッセージを含む「あとがき」を収録。