2019年8月8日発売
なかなか暮れない夏の夕暮れなかなか暮れない夏の夕暮れ
資産家で、気ままな一人暮らしの稔は五〇歳。たいていは、家で本ばかり読んでいる。読書に夢中になって、友人で顧問税理士の大竹が訪ねてきても気づかないぐらいだ。姉の雀も自由人。カメラマンでドイツに暮らしている。稔に似て本好きの娘の波十は、元恋人の渚と暮らしていて、ときどき会いにやってくるが…。なかなか暮れない、孤独で切実で愛すべき男と女たちと、頁をめくる官能と幸福を描く長編小説。各紙誌で大絶賛された傑作、待望の文庫化。
女子大生つぐみと邪馬台国の謎女子大生つぐみと邪馬台国の謎
星城大学史学科の森田つぐみは、親交のある歴史研究者の森田圭介が邪馬台国の金印発見プロジェクトのメンバーに選ばれたことから、邪馬台国に興味を持つ。卑弥呼が魏から下賜された金印は発見されていないが、この金印が見つかれば、そこが邪馬台国の地として認定されるのだ。そんな折、つぐみのスマホに「金印が見つかった」と、圭介からメッセージが届いた。大好評、女子大生・古代史ミステリー第二弾!
あきない世傳 金と銀(七) 碧流篇あきない世傳 金と銀(七) 碧流篇
大坂天満の呉服商「五鈴屋」の七代目店主となった幸は、亡夫との約束でもあった江戸に念願の店を出した。商いを確かなものにするために必要なのは、身近なものをよく観察し、小さな機会を逃さない「蟻の眼」。そして、大きな時代の流れを読み解き、商いに繋げる「鶚の目」。それを胸に刻み、懸命に知恵を絞る幸と奉公人たちだがー。ものの考え方も、着物に対する好みも大坂とはまるで異なる江戸で、果たして幸たちは「買うての幸い、売っての幸せ」を実現できるのか。待望のシリーズ第七弾!