2023年1月28日発売
川崎警察 下流域川崎警察 下流域
1970年代の川崎ー。工業地帯として発展する裏で、漁師たちは立ち退きを迫られ、漁業権を巡って分断が生じていた。また朝鮮からの流入者との間で住民感情は複雑化していた。そんな土地で、多摩川河口に溺死体があがった。遺体は元漁師の矢代太一。彼は漁業権問題で漁民をまとめる折衝役だった。遺体には複数の打撲痕が認められ、漁師の溺死という不自然さと併せて事件性を窺わせた。そして遺品にはキーホルダーがふたつ。自宅以外にも家の鍵を所持しているようだった。川崎警察署刑事課のデカ長、車谷一人は、捜査に乗り出す。不審死事件の背後には予想外に深い闇が広がっていた…。
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