2024年5月2日発売
「10億円ほど稼いでみぃひんか」。亡き父の友人だという山井からの提案が、地獄の日々の始まりだったー。東大阪の施設に本物の「ピカソ」がある。それを一時的に持ち出しすべてデータ化して、本物そっくりの贋作をつくり、売る!にわかには信じがたい話だ。しかし、元学芸員の下調べで真作認定済み、絵を持ち出す段取りも終えているという。狙うは中国人メガコレクター。騙し通せれば40億円以上での売却も夢ではない。チーム4人で割れば、一人頭10億円。だが、バレたら死が待っている。多額の借金を抱えていた佐村は、この危険な賭けに乗ると決意する!
セルビア共和国出身の著者が日本語で執筆した渾身の13篇。この世の不条理には、想像力とユーモアで立ち向かえ。誰もが知る名作や聖書から着想を得た、不思議な物語がここに。独自の文体と世界観に圧倒される実験的作品集。
春造は、いつも道端にしゃがみ込んで虫や草花をながめています。そんな姿についたあだ名は“しょぼくれしょぼ造”。ある春の日、突然のカミナリで両親を亡くしてしまった春造は妹のオトを守るため生きていくことを決意します。大切なものを守りながら大人へと成長してゆく物語。
聖女による浄化の儀式をきっかけに、自分が“日輪の魔女”だと確信したフリージア。そして同時に、それを周囲にも気付かれてしまった。「お姉様が、日輪の魔女でしょう?」殺された日の妹の言葉と恐怖を思い出し混乱する彼女に、ヴュートは自分も二年前からの回帰者であることを明かし、互いの秘密を打ち明け合う。しかしそこに、娘を取り戻そうとするフリージアの父と、“日輪の魔女”を亡き者にしようとずっと狙っていた継母がやってきて…!?家族との対決、そして二人の恋の行方はー?
「彼が本当に貴女を愛してると思ったの?」公爵令嬢のフリージアは死の間際、妹のカルミアに婚約者である騎士・ヴュートの裏切りを告げられる。腹違いの妹として邸に来たカルミアは、聖女と判定されて以来、フリージアから家族も、友人も、婚約者も、最後には命まで奪った…はずだったのに、気付けばフリージアは二年前に回帰していた!惨めすぎる死を回避するため、すべてを捨て一人で生きようとするフリージア。ところがヴュートはなぜか婚約に固執し、前回と大違いの甘さと色気で迫ってきてー!?