著者 : 伏見七尾
獄門撫子此処ニ在リ(2)獄門撫子此処ニ在リ(2)
「神去団地へようこそーそして、ご愁傷様」ここは神去団地。量産された建物が地を埋め尽くし、赤く奇妙な太陽が支配する。現世と幽世のはざま、閉じ込められた無耶師たちが太陽を巡って日夜争う異形の園ーそんな場所で、『獄門家』としての過去も、アマナとの記憶すら失って、撫子は目覚めた。人々の欲望が絡み合うなかで、撫子とアマナはこの異形の地の因縁を断ち、脱出できるか。そして撫子は、忘れてはならなかった約束を、思い出せるのかーうつくしくもおそろしい少女鬼譚、霍乱の第二巻。
獄門撫子此処ニ在リ獄門撫子此処ニ在リ
獄門撫子ー化物すら畏怖する凶家『獄門家』の、化物を喰らうさだめの娘。しかし、自らを怖れぬ胡乱な女ー無花果アマナとの出逢いが撫子を変える。花天井に潜むもの。箱詰人身御供。あざなえる呪い紐。人を取り替える化物。次々と怪異に挑むうち、二人は目を背けていた己そのものと対峙するー「あなたさえいなければ、わたしは鬼でいられたのに」鬼の身体にヒトの心を宿した少女と、ヒトの身に異形の魂を抱えた女の縁が、血の物語の封を切る。うつくしくもおそろしい、少女鬼譚。第17回小学館ライトノベル大賞「大賞」受賞。
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