1993年10月発売
カオルとつきあいはじめて6か月。カオルのこと大好きだけど、問題もあるのよね。だって、カオルって、デートはいつもラーメン屋さんで、ムードのかけらもないの。ところが、そんなカオルが、急にロマンチックなやさしい彼氏に変身しちゃったんだ。これで、カオルとロマンチック・クリスマスできるって、よろこんでたんだけど…。なんと、カオルのこと、ママにぜんぶばれて、大変なことになっちゃったの。
芦屋のお嬢さま・醍醐玲子さんに、親友の悦子さんが恋人との駆け落ちを告白。刺激された玲子さんは、憧れの日下くんに相談するついでに、自分たちも駆け落ちに便乗、と企てたけれど、行く手には殺人事件が。上高地と黒部湖-。マイカーの乗り入れ禁止地域で起きた、二つの事件。もしも、犯人が同一人物ならば、トリックはいったい何。燃えるような紅葉の中で、名探偵・麻衣子が、玲子さんもアッと驚く推理をご披露します。
近頃、同じ夢を見るの。幼い頃の夢を。いつも一緒に遊んでいた男の子。名前さえ思い出せないけれど。桜の花が、きれいに咲いていた。あれは、たしか-10月。間違いなく10月だったのに、桜が…。あたし、河上桃子。10月に転校してきた良樹くんのことが、気になるの。初めて会う人なのに、なつかしくて、夢の中の男の子と、ダブったり…。もしかしたら、占いに出た“運命の出会い”とは、彼のことなの。
あたしの初恋の人は、甲子園ヒーロー、望星学園の水谷さん。もちろん知り合うきっかけさえなくて、あきらめたけど。そのあたしがひょんなことから、望星学園にスカウトされて、初の女子部員として甲子園をめざすことに。なんと、憧れの水谷さんとの出会いが実現したの。あたしは、水谷さんに振り向いてもらいたい一心で頑張って、ベンチ入りメンバーに選ばれた。ところがその直後、思いもしなかった悲劇が立て続けに起こったんだ。
「このヒヨッコが、どうにか一人前みたいな顔で仕事してるんだな」エラソーな態度で声をかけてきた磯崎駿平。俺、三紀の先輩であり、業界内では超有名な花形コピーライターだ。今回、新作口紅のキャンペーン用の広告案を、この人と競うことになってしまった俺は、早くも戦々恐々としていた。ところが、先輩から突然、「コンペを降りる」という電話をもらって-。
魔の盟主・緋奈子は、智に恨みを持つ影使い・赤沼英司に、智の呪殺を依頼した。時を同じくして、湘南江ノ島の猟奇事件に挑む智と京介は、不良少年・宮沢勝利と出会う。降魔の利剣・天之尾羽張の不吉な力を知り、自ら呪殺者を名乗る、この少年の目的は。邪悪な敵を迎え撃つ智と京介に、はたして勝算はあるのか。都会に巣食う怨念に挑む、心霊戦士たちのサイキック・ファンタジー第二幕。
「なんで、セーラー服なんだぁ!」突然の事態をのみこめず、頭を抱えた徹の手に触れたものは、こともあろうにリボン。そして、目の前に現われた秀才クラス委員長の小泉は、なぜか魔女の姿-。仮装大会じゃないとしたら、これは「夢」。そのとき、はるか彼方から飛んでくる竜-。誰かの夢に迷いこんで、竜と戦うことになったふたり。夢の主が目覚めたら、冒険は終るの?徹と小泉の不思議なふしぎな冒険譚。
最大の敵・北ハートルプール帝国を倒すために、アランは三国同盟を結成したが、ラガリア皇帝の狡猾な作戦に翻弄され、戦線は整わない。シルバァは暗殺の危機にさらされ、リク皇子はバンクス教皇国の敵対行動に手を焼いている。フラット河口で帝国の黒海艦隊と戦っていたアランは、リク皇子と合流して苦戦の状況を打開しようと、帝国軍の主力が結集するラゴ山脈に向かった。
生ける屍と化したままのライブランゼを蘇らすために、アドナは“地の涯の妖精の島”をめざして大陸を北へ進んでいた。母の生命と引き換えに魔性の手から奪い返した双子の姉ヴァラが一緒である。アドナが初めて味わう肉親との触れ合いが、逆に敵の攻撃の標的となった。暗黒女神デュラナの使徒の妖術士たちは、ライブランゼを慕う二人の心に嫉妬と憎悪の色を忍ばせ始めたのである。