制作・出演 : シェリル・ベンティーン
初めて全編ア・カペラでまとめたアルバムであり、クリスマス・ソング集。彼らの持ち味のひとつであるエンタテイナー性が出ている楽しげな(1)、息の合ったコーラスによってハーモニーの美しさが際立つ(2)、ロマンティックな(8)など、一流グループらしいさすがの完成度。
マンハッタン・トランスファーのシェリル・ベンティーンはソロ・シンガーとしても着実に実績を重ねてきた。このひと、とにかく歌がうまい。そのテクニックと魅力的な表現力を駆使してのガーシュウィン集である。変幻自在のヴォーカルはまるでひとりマン・トラだ。
マンハッタン・トランスファーの一員として活躍する女性シンガーのソロ4作目で2006年録音。甘美なストリングスをバックにしっとりと歌う(1)、ジョン・ピザレリと粋なデュエットを聴かせる(3)など好仕上がり。Take 6のメンバーを招いた(6)はハーモニーが美しく、温かい。
リーダーのティム・ハウザーがプロデュースした、アットホームかつゴージャスな一枚。現メンバーで四半世紀を越えた円熟期ながら、その芸はますます圧倒的で、味わい云々のレベルではない。(5)のオーケストラ編も、ファンには興味津々の仕上がり。必聴盤といえる。★
マンハッタン・トランスファーのソプラノ、そしてソロでも活躍中のシェリル・ベンティーンがテラークへ録音した作品。敬愛するアニタ・オデイへ捧げたアルバムで、オデイに縁のある曲を取りあげた。しっとり歌い、じっくり聴かせる。低めの声の歌唱が印象に残る。
マンハッタン・トランスファーのシンガーがケニー・バロン、レイ・ドラモンドをバックにしたスタンダード集。濃淡の対比も鮮やかに、のびのびと歌う(3)では巧さをアピール。軽快にスウィングする(10)、ロマンティックな(12)と守備範囲も広い。どこか生真面目な表情も味。
マンハッタン・トランスファーでトップを歌う彼女の別ユニット活動、と言っていいコーラス・アルバム。TAKE 6のマーク・キブルをはじめとする強力なメンバーが紡ぎだすサウンドは、ハイレベルかつ玄人好みの極致。心酔できるか退屈するかは、あなたの音楽性次第? ★
マンハッタン・トランスファーの女性シンガーのソロ作。共演メンバーのアコースティック・ジャズ演奏も素晴らしく、彼女は伸びやかに自然体で歌っていて、だから感情をコントロールしながらの歌の表情が豊か。しっとりと成熟した大人の女の歌の世界である。★