発売元 : 株式会社スペースシャワーネットワーク
ベテラン健在。2009年、70歳時の録音。ピアノ・トリオをバックにスタンダードをしみじみと歌う姿が神々しい。最後の「Mona Lisa」「A Child Is Born」は前作(97年録音の『クローズ・ユア・アイズ』)録音時の未発表トラックで、亡き本田竹広とのデュオ。
2004年に他界した盟友・シミ→ズこと清水和彦の七回忌を機に、彼の作品を中心に構成されたサード・アルバム。HAPPY DRUG STORE時代の香りを盛り込みながら、コバヤシヒロシの清爽で向きな世界観を構築している。優し過ぎない絶妙な手触り感覚が心地よい。
母国ブラジルではすでに2枚のリーダー作をリリース、ブラッド・メルドーとの共演で名を馳せた若手ギタリストのソロ・アルバム。書いてよし、弾いてよし、歌ってよしのマルチな才能は一聴瞭然。「マムレンゴ」や「ヴァルサNo.8」のような広がりのあるスケール感は、メセニー好きな人にはたまらないハズ。
斉藤州一郎(ds)の電撃復帰、大名曲「Life goes on」の先行シングル・リリースと、ファンをわくわくさせる流れで満を持してリリースされる大傑作。ハズレ曲なしの鉄壁の楽曲と素晴らしきハーモニーで、音楽の素晴らしさをこれでもかと伝えてくれる。「Life goes on」は間違いなく2010年ロック・シーンのハイライトのひとつになるだろう。★
作詞作曲はもとより、「青いロンド」を除く全編曲も小島自身が担当。そのせいもあってか、ヴォーカルに内在する“ノリ”が前面に出た感のある8作目。歌謡曲的な猥雑さがリズムのよさにもつながる。この人ならではの、歌い手としての魅力だろう。40分弱と尺こそ短いが、密度は濃い。★
大熊ワタル率いるシカラムータの3年半ぶりのアルバム。限りなく無国籍とはいえ、どこかチンドン、大道芸、祭りという日本の原風景を思い起こさせるのが魅力。かつて日本中に漲っていた大衆、民衆のパワーがここにある。ツイン・チューバのド迫力も聴きものの一つ。★
ロンドンを拠点に活動する、アキコ(vo,ds)とサイモン(g)からなる二人組の1作目。地下室で行なわれたフル・ボリュームでのジャムをそのまま収録したかのような、プリミティヴでジャンクなガレージ・パンクが刺激的。加えて随所からは、アート志向も見て取れる。
90年代後半から地元札幌を中心に活動する4ピース・バンドの、2002年リリースのファースト・アルバムの再発。シューゲイザー、(アイスランドあたりの)音響系の影響を感じさせる、ゆったりとした酩酊感をもったサウンド、透明な叙情性とでも形容すべき旋律が素晴らしい。
制作・出演
GenOgimi / MasanoriSasaji / TakashiNishiumi / VagabondSuzuki / YosukeInoue / YuichiTogashiki / 土方隆之 / 平賀マリカ明快なテーマ設定が奏功し、快作を連発しているシンガーの2009年作はカーペンターズ・トリビュート。カリブ風にアレンジした「ジャンバラヤ」では終盤、起伏に富んだアドリブで楽しい雰囲気をつくりだす。管弦が美しい「愛のプレリュード」はヴォーカルの温度感も心地よい。ギターがバックの「雨の日と月曜日は」では淡々と穏やかに表現する。