著者 : クラーク・ダールトン
銀河のあちこちで謎のミュータント、リバルド・コレッロの暗躍がはじまっていた。強力な催眠暗示で人々をあやつり、生体フィクティヴ転送機ともいうべき能力をもつコレッロの正体をつきとめるため、ローダンは本格的調査に乗りだす。おりから、惑星アステラで人間があやつり人形のようになる事件が発生した。太陽系秘密情報局の特殊工作員ノーマン・ヨーダーは、自由商人の協力を得て単身アステラへの潜入を試みたが。
かつて人類が植民し、のちに忘れさられた世界、サパ星系ー3431年、その衛星コニアーズからテラナーの子孫が、核戦争の悲劇をのりこえ、大宇宙をめざしていた。フラマン・パンタローネ船長率いる四段式宇宙船《ヴァンガード》が打ち上げられたのだ。だが、目的地である惑星フィルマーでは、独裁帝国ダブリファがサパ侵略計画を着々と進めていた。ようやく宇宙への第一歩を踏みだしたサパ人たちに帝国の魔手が迫る…。
哲人種族オケフェノケースは、シンチラ星系に侵攻してきたモーグ族をテラナーの協力によって撃退した。32体の戦死したオケフェノケースは、ガラスの柩で英宙に葬られていく。その柩はM-87を支配している中枢部の設計者たちと密接な関係があるにちがいない。そう考えたアトランの命を受け、ホーレ少佐たちはコルヴェットKC-1で柩の追跡を開始した…。やがて銀河中枢部でダイアモンドのように輝く惑星を発見するが。
ローダン一行はトルクタンでの作戦で、球状銀河M-87の支配的カーストに属している基地のエンジニアの存在を知った。かれらはM-87を支配する中枢部の設計者の側近だ。もしコンタクトに成功すれば、故郷の銀河への帰還も夢ではない。スコアルから得たデータをもとに、トルク星系から6718光年離れた休暇惑星ゲーギヴァルに潜入したローダンは、ロワ・ダントンやミュータントたちとともにとほうもない作戦を開始した。
パーリアンに対してゲリラ活動を続けているグラドたちはパニックに陥った。その本拠惑星ボウルタト上を移動しながらハイパー・シグナルを発する謎の送信源が、パーリアンを呼び寄せようとしているのだ。捕虜にされているテラナーたちは、スパイの嫌疑をかけられて死刑を宣告されてしまった。かれらを救い、グラドと同盟を結ぶためには、送信機を操る敵を発見し、撃滅しなければならない。ローダンたちは、場所を変えつづける送信源を見つけようと行動を開始するが。
縦と横が50キロメートルの巨大宇宙母艦プラットフォームから射出された超弩級戦艦群が、惑星ルビンを包囲していた。《ブラック・ヒルズ》は、そこに釘づけのローダン一行を救出しようとするが、撃墜されてしまった。十数人の生きのこりとともにかろうじて脱出したドン・レッドホースは、スペース=ジェットで包囲網突破をもくろむ。だが、戦艦群の攻撃をかわしきれず、やむなくプラットフォームに不時着、何者が操縦するかもわからない巨大艦の内部に突入するが?
散弾転送星系に対するテフローダー艦隊の攻撃は、セントラル・ステーションという宇宙駅から行なわれたことが判明した。かつてマークスがアンドロメダ星雲と銀河をつなぐ橋として作った宇宙駅システムーその三つの主要ステーションが、今や島の王たちの邪悪な目的に使われている。そこでローダンらは、宇宙駅システムを攻略しようと大艦隊を派遣したが…!?
恒星転送機の爆発により生じたエネルギー嵐の猛威から逃れようと、《クレスト3》はリニア飛行でアンドロメダ星雲の中心部から退避していた。その途上、島の王たちに仕えて恒星転送機を造る驚異の種族、恒星エンジニアの宇宙船が発見された。彼らを味方につけようと考えたパラスプリンターのウールヴァ兄弟とグッキーは、ただちにその宇宙船に突入したが…?
ラカルとトロナル・ウールヴァは、テレポートのタコ・カクタらとともにふたたび過去へのジャンプを敢行した。もう一度カハロに潜入し、今度こそ時間エージェントのフラスブールを生け捕りにするのだ。だが、彼らは空時転送機に捕えられ、精神と肉体を切り離されてしまった。精神だけの存在となり、なすすべもなく大宇宙の虚空を漂流する3人の運命は…?