小説むすび | 著者 : ピ-タ-・ラヴゼイ

著者 : ピ-タ-・ラヴゼイ

最期の声最期の声

頭部を撃ち抜かれ息絶えた、愛する妻ステファニーの無惨な姿。それが現場に急行したバース署殺人捜査班ピーター・ダイヤモンド警視が直面したものだった。一体なぜ、彼女が殺されなければならないのか?長年連れ添ってきた妻を襲った、あまりに突然の悲劇に絶句し、立ちすくむダイヤモンド。同僚たちはただ遠巻きに見守ることしかできなかった。やがて葬儀も終わり、犯人逮捕に全力を尽くす決意をしたダイヤモンドだったが、被害者の夫が正式な捜査に参加を許されるはずもなく、たった一人で調査を開始する。だがそんな時、ダイヤモンドは、警察の捜査を統括するマガーヴィ主任警部に呼び出され、取調室へと連行される。彼に妻殺しの嫌疑がかけられているのだ。アリバイを追及されたダイヤモンドは激昂し、席を立つ。だが、殺害に使われた可能性のあるスミス&ウェッスンが自宅の庭から発見され、彼の立場は急速に悪化していく…。報復のための罠か?陰謀なのか?哀しみに震えるピーター・ダイヤモンド警視は一人の男として、最悪の事件に立ち向かう。衝撃のシリーズ第7弾。

地下墓地地下墓地

観光地として賑わう、古代遺跡のローマ浴場の地下室で、白骨化した人間の手が発見された。一報を聞きつけた警視ピーター・ダイヤモンドは、骨の身元を特定すべく捜査を開始する。だが、くだんの地下室の番地に、『フランケンシュタイン』の作者メアリ・シェリーの自宅がかつてあったという事実が浮上し、捜査は混乱に陥った。この偶然の一致にマスコミが飛びつき、「人骨は怪物の犠牲者なのか?」などとバースの町に流言飛語が飛びかう実態となってしまったのだ。時同じくして、女性の骨董商が他殺とおぼしき水死体となって発見された。事件担当の主任警部ウィグフルは、容疑者の尾行を単独で開始するが、何者かに殴打され、生死の境をさまよう意識不明の重体に!同僚に代わってこの事件の捜査も担うことになったダイヤモンドは骨董商の身辺を探り、幻想的な画風の絵画が殺人事件当夜に取り引きされていたことを突きとめる。しかも、その不気味な絵のモチーフは『フランケンシュタイン』の一場面を意味していた…。不可解な繋がりをみせる二つの事件から、ダイヤモンドが辿りついた犯人像とは?ゴシック的な香り漂う怪奇な事件に、ピーター・ダイヤモンド警視が熱き刑事魂で立ち向かうシリーズ第六弾。

バ-スへの帰還バ-スへの帰還

呼び出しは深夜にきた。二人の刑事が、失業中の元警視ピーター・ダイヤモンドを、ロンドンのフラットのベッドから引っ張り出したのだ。連れて行かれた先は、ダイヤモンドのかつての職場、バースのエイヴォン・アンド・サマセット署だった。かつて彼を辞職に追い込んだ上司たちが、深刻な顔で迎えた。殺人犯マウントジョイが脱獄し、副署長の娘を誘拐して交渉相手にダイヤモンドを指名しているという。四年前、女性ジャーナリストが口に赤い薔薇を詰めこまれて刺殺された事件があり、彼がマウントジョイを逮捕していた。頼みこまれて、ダイヤモンドはしぶしぶ、しかし内心では大好きな捜査活動ができることにほくほくして、マウントジョイとの会見にのぞむ。そこで要求されたのは、四年前の事件の洗い直しだった。もしマウントジョイが無実だとすると、真犯人は誰だったのか。被害者のボーイフレンド、家主、取材していた不法居住者たち…。調べていくうちに、当時は埋もれていた事実が次々と明るみに出、ダイヤモンドの不屈の刑事魂が過去と現在を鮮やかに結びつけていく。巨匠会心の、英国推理作家協会シルヴァー・ダガー賞受賞作。

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