著者 : 三島浩司
ヴェンダリスタ星人の撃攘から八年余りの月日が流れた。その間に、敵性宇宙人の侵攻を阻むため地球防衛軍が組織される。栗村円と一ノ瀬環は、共に新世代のウルトラ戦士として地球を守る任務につくことを望んだが、円だけがウルトラ・オペレーションに失敗し、日本中から嘲笑されてしまう。一方その頃、太陽系近傍には新たな宇宙人の脅威が迫っていたー!SF戦記として新生したウルトラ戦士の叙事詩、堂々たる第二幕。
地球征服を目論みながら、死闘の末に光の国のウルトラ戦士たちの手で野望を打ち砕かれたヴェンダリスタ星人。しかし、辛うじて生き残ったキップ・ラト・メイスは、超常の力で全人類に屈服を強いていたー。一方で、彼ら同様に唯一生き残ったウルトラの聖女ティアは、なおも抗戦を続けるために、心ある人間たちを光の国の“飛び地”でウルトラ化する。二柳日々輝は、ウルトラマンデュアルとして地球を救う戦いに身を投じる!
地球征服を目論むヴェンダリスタ星人とそれを阻止するウルトラの戦士たちは激しく衝突し戦力を削りあった。どちらの援軍が先に地球に到着するかで、この星の命運が決まるー。地球は勝敗が決するまで、ウルトラの戦士に希望を託しつつヴェンダリスタ星人にも服従の態度を示さねばならぬジレンマを抱えることとなった。政府は苦渋の選択のすえ、傷ついた宇宙船で東京近郊に不時着したウルトラの聖女を、建前上はヴェンダリスタと同等の侵略者と位置づけた。ウルトラの聖女もまた地球の事情を察し、その一帯を“光の国の飛び地”として侵略支配することを宣言する。巨大な壁に囲まれ情報と物資の供給が絶たれた小さな飛び地に、ヴェンダリスタはウルトラの聖女を倒すため次々と怪獣を送り込む。地球のために涙する聖女に心打たれ共闘を誓った少数の者たちは、中立の立場を崩さない政府によって国籍を剥奪され、地球人であることを捨てて極秘のうちに飛び地へ渡った。そのひとり、二柳日々輝もまた複雑な思いを胸に、光の国への扉をくぐるのだった…。
突如現れた謎の土塊に生き埋めとなった少女が救われた事件を発端に、京都周辺に数多く出現し始めた謎の弁別不能体・不忍。それは人の動機を殺すため存在を感知できず、視界に入れた者は行動不全に陥る。7年後、シノバズの討伐・処理組織「高天原探題」に参入した寺沢俊樹は、かつて己が救い出すも危険な異能者として強制隔離されてしまった少女・皆戸清美との再会を望むが…比類なき独創性を放つ闘いと純愛の伝奇SF。
大学生の花輪めぐるが美少女ツゥと出会い戦国時代にタイムスリップ!現代に戻るためには「ヌキヒ」という鎧をまとい、歴史に楔を打つ=歴史を変えなくてはならない。同じように戦国時代にタイムスリップした仲間たちとともに、工夫を凝らし現代へ戻ろうとする。突然現れたツゥの秘密とは!?なぜ歴史を変えなくてはならないのか??タイムトラベル・ジャンルへの新たなアプローチ!!
伊佐チエはいわゆる普通の女子高生…だったはずなんだけど…。彼女が卒業した小学校が、この世から忽然と消えてしまうという怪事件をきっかけに、何の因果か、ケッタイな獣たちが蠢く不可思議な世界へ行く羽目に。そこはチエの曽祖父・小五郎のつくった夢の世界、夢羅。同級生のコザケンらを従え、夢羅に潜って、果敢に闘いを挑むチエ。伝説の化け狐・キトネを追え!操るは、先祖伝来の滅魔の銃!『ルナOrphan’s Trouble』で第4回日本SF新人賞を受賞した奇才が描く、ネオ・ジャパネスク・アクションSF!待望の受賞後第一作長篇。
海岸線を襲う、見えざる電離性放射線、その名も「デヴィルレイズ」。列島をぐるりと取り囲んだ謎の海面物質「悪環」が放散するウィルスによって、日本は壊滅的な打撃を被った。食料不足、エネルギー枯渇、円の大暴落、自殺者の増加、果てには国家非常事態宣言。実質的な「鎖国」状態に陥ったこの日本で、天間ルナ、有働仁ら“孤児”たちは如何に戦い、如何に生き抜いていくのか!?破滅後の世界を描く圧倒的な筆力と、魅力的な登場人物達の存在感。選考委員長・筒井康隆氏をして、「作品が孕んでいる熱気はただごとではない」と言わしめた、第4回日本SF新人賞受賞作、堂々刊行。