神田川をさかのぼり、記憶をたどると、あやしく“過去”が立ち現れる。“過去”もまた異界めぐりの時空なのだ。ドキュメントと夢想のまにまに、変幻する私はどこへ。めくるめく私小説、語りの宴へ。
小説、エッセイ、手記、詩歌、アフォリズム、パロディ、宣伝文…“読むこと”をゆさぶる先鋭なエンターテインメント小説。奇想か妄想か、さまよえる断章群の残映と余熱。誰が書いているのか?誰が読んでいるのか?