著者 : 大西巨人
地獄変相奏鳴曲 第四楽章地獄変相奏鳴曲 第四楽章
本第四楽章をもって“連環体長篇小説”『地獄変相奏鳴曲』がついに完結。十五年戦争の時代をくぐり、敗戦・占領下の混乱、そして戦後の激動を生き抜いてきた、一組の老齢に達した夫婦が、周到な準備のもと、何ゆえ「情死」を選びとったのか?互いに敬愛する男女のなかに根づく“無神論的・唯物論的にして宗教的”な境地とはいかなるものか?日本人の現代および近未来の課題に果敢に挑戦した最終楽章「閉幕の思想」。
地獄変相奏鳴曲 第一楽章・第二楽章・第三楽章地獄変相奏鳴曲 第一楽章・第二楽章・第三楽章
第一楽章「白日の序曲」の初稿発表より四十年の歳月を経て完成した「連環体長篇小説」-全四楽章のうち、旧作の新訂篇である第一楽章から第三楽章までを本書に収録。異姓同名の男女の織りなす四つの世界が、それぞれ独立した中篇小説でありながら、重層化され、ひとつの長篇小説となる。十五年戦争から、敗戦・占領下、そして現代にいたる、日本人の精神の変遷とその社会の姿を圧倒的な筆致で描破。
神聖喜劇(第2巻)神聖喜劇(第2巻)
東堂太郎の回想する女性との濃密な交情、日常的に交わされる珍妙な「金玉問答」や「普通名刺論議」…。内務班の奇怪な生活の時は流れる。そして、しのび寄る忌わしい“事件”の予兆。「私は“あるかすかな予感のような物”を見極めるためにも戦争に出かけようとしているのかも知れない…」。
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