著者 : 松本侑子
アン22歳、プリンス・エドワード島の港町で校長となり、風柳荘に下宿する。アンに敵対する一族、冷淡な副校長、隣家の孤独な少女に心痛めるも、アンの明るさと誠実さ、グリーン・ゲイブルズの美しさと住む人々の愛が幸せな明日へ導く。アンから婚約者ギルバートへの恋文で綴る日本初の全文訳・訳註付アン・シリーズ第4巻。
アン18歳、ギルバートとカナダ本土の大学へ。美しい港町、新しい友フィル、パティの家での楽しい共同生活。娘盛りのアンは貴公子ロイに一目惚れされ、青年たちに6回求婚される。やがて真実の愛に目ざめ、初めての口づけへ…。英文学と聖書からの引用を解説した日本初の全文訳・訳註付アン・シリーズ、恋に胸ときめく第3巻。
アン16歳、プリンス・エドワード島の教師に。ギルバートと村の改善協会を作り、マリラが引きとった双子を育て、夢を抱いて誠実に生きる。ミス・ラヴェンダーの恋、ダイアナの婚約、アンの旅立ち。英文学からの引用を解説。日本初の全文訳・訳註付『赤毛のアン』シリーズ、幸せな生き方をさわやかに描く、青春と希望の第2巻。
孤児アンはプリンス・エドワード島のグリーン・ゲイブルズでマシューとマリラに愛され、すこやかに育つ。笑いと涙の名作は英文学が引用される芸術的な文学だった。お茶会のラズベリー水とカシス酒、スコットランド系アンの民族衣裳も原書通りに翻訳。みずみずしく夢のある日本初の全文訳・訳註付『赤毛のアン』シリーズ第1巻。
心の詩人・金子みすゞ、知られざる光と影、自殺の謎とは?実弟・上山雅輔(昭和の喜劇王・古川ロッパの脚本家)の膨大な日記を読み解き、みすゞの童謡と生涯、二人の青春と愛憎、別れを、弟の目を通して描く、画期的伝記小説!
日本海の隠岐島。討幕の二人の天皇が流された勤王の地。尊王攘夷派の若き庄屋・井上甃介は、幕末、農民三千人を集めて武装蜂起。幕府寄りの松江藩を島から追放し、世界初の自治政府を立てた。王政復古と維新に、夢をかけた男たち。だがその理想は、新政府に裏切られる。大いなる志を胸に闘い、倒れた若き志士たちの青春と復讐、再起を描く、激動の幕末維新ロマン!
ドイツを中心としたヨーロッパ各地に伝わる昔話をグリム兄弟に語ったのは、数多くの女性たちだった。本書はグリム兄弟の残した物語の中から有名な十一編を選び、原書に基づいたお話を、高村薫、松本侑子、阿川佐和子、大庭みな子、津島佑子、中沢けい、木崎さと子、皆川博子という現代女性作家八名が語り部となり再話したユニークな一冊。十九世紀ヨーロッパでグリム童話の普及に一役買った「一枚絵」を中心に、十九世紀〜二十世紀前半に描かれた挿絵の数々も、ふんだんに掲載。さらに四名の文学者によるエッセイ、明治時代に日本語訳された「おほかみ」も収録。
十六歳のアンはプリンスエドワード島の若き教師となった。ギルバートと村の改善協会で活躍し、マリラがひきとった双子を育てながら、夢を胸に前向きに生きる。ミス・ラヴェンダーの恋、ダイアナの婚約、新しい旅だち…。少女から若い娘へ成長していく二年間を、清冽な描写とユーモアで綴った感動の名作。英米文学・聖書からの引用を詳細に解説した訳註つき完全訳「赤毛のアン」シリーズ第二巻。
なぜ『ロミオとジュリエット』が、『赤毛のアン』に?!作者モンゴメリが企てた知的な仕掛けとはー?10年の歳月をかけ、永遠の名作、アンの物語の真実を明らかにする、謎解きのすべて。
新完訳「赤毛のアン」(集英社文庫)によって、原作にちりばめられた英米文学の引用を解き明かした著者が、さらに進める新次元の探究。19世紀末という時代背景、新興カナダという社会的要因、随所に描写されるおびただしい花々、草木。そして、作者モンゴメリの、知られざる人生。画期的解読に満ちたファン必読の書。一歩踏み込んだ、大人のための「赤毛のアン」読本。
孤児のアンは、プリンスエドワード島の美しい自然の中で、グリーン・ゲイブルズのマシュー、マリラの愛情に包まれ、すこやかに成長する。そして笑いと涙の感動の名作は、意外な文学作品を秘めていた。シェイクスピア劇・英米詩・聖書からの引用をときあかす驚きの訳註、みずみずしく夢のある日本語で読む、新完訳の決定版!楽しく、知的で、味わい深い…、今までにない新しい本格的なアンの世界。
この物語は、短い夏休みと、その後に起きた事件についてのものである。一週間ばかり夏の休暇をとった私は、アメリカの田舎町に渡り、学生時代の知人エリックと、彼の若き叔母であり、マリリン・モンローのそっくりさん女優でもあるジェーン・ハインと過ごした。それは予想外の出来事の連続で、刺激的なものだった。そして、くつろいだ休日だった。気鋭のスリリングな野心作。
10歳の沙江子を襲った性の暴力。性は愛しあうためにあるのなら、なぜそれが暴と共に襲いかかるのか。思春期を迎えても、彼女には愛と性の接点が見出せない。愛されたい、でも支配されたくない。“植物の性”を夢見る孤独な心は癒されるのか。すばる文学賞受賞の著者が描く、性と愛の世界。