著者 : 羽田詩津子
容姿も家事も完璧。ガーデニングまで得意な未亡人メアリーが引っ越してきて、小さな村の住人たちは美しい新参者に夢中になった。とくに、アガサの隣人ジェームズは彼女にご執心の様子。恋敵の登場で闘争心に火がついたアガサは、ガーデニング・コンテストで入賞して村のみんなをあっと言わせようと、苦手なガーデニングに挑戦することに。ところが、いつもの変な意地を張ったせいで、またもや「ズル」をしなければならない状況に追いこまれてしまい…。おりしも村では、自慢の庭が次々と荒らされる奇妙な事件が発生。人気を取り戻したい一心でアガサは犯人捜しに乗りだすが、そのときはこれが悲劇の幕開けとは夢にも思わず…!?人気シリーズ第3弾!
カーステアズ家の子どもたち、14歳のダイナ、12歳のエイプリル、10歳のアーチーは、勇んで探偵に乗り出した。お隣りのサンフォード家の奥さんが射殺されたのだ。でもおかしい。銃声は二発聞こえたのに、被害者が撃たれたのは一発だけ。そしてサンフォードさんの旦那さんも姿を消して…ミステリ作家のお母さんを有名にするために、子どもたちの大活躍が始まった!ほのぼのユーモアたっぷりの本格ミステリ、新訳で登場。
これまで数々の難事件を解決してきた元新聞記者にして地元の名士クィラランと不思議な推理力を持つ飼い猫のココ。彼らの知られざる日常や、事件の裏エピソードを知りたくはありませんか?本書ではクィラランがつけている日記の一部をご紹介し、ココとヤムヤムの秘密や、登場猫紹介、ためになるココの格言など、クィラランの猫たちに対する愛情に迫ります。豪華イラスト入り、全22篇収録のシリーズ番外短篇集をどうぞ。
ピカックスに新しい住人セルマがやってきた。彼女は元ハリウッド女優の老婦人で、最近事故で弟を亡くしており、遺された甥と共に映画館を造るという。その舞台に地元の名士クィラランの飼い猫ココの出演が決まり、住民たちは興味津々。だが、セルマの周囲でペット誘拐など不審な出来事が相次ぎ、さらに、セルマの弟が殺害されたのではという疑惑が浮かぶ。ココは無事舞台を成功させ、なおかつ真実を突きとめられるのか。
もと新聞記者クィラランの親しい友人であるバンバ夫妻がブラック・クリークで宿屋を始めた。クィラランはココと共に陣中見舞に訪れるが、宿屋になっている建物が地元では幽霊屋敷として恐れられているという噂を耳にする。真相を暴こうとクィラランが調査に乗り出した直後、行方不明だった同宿の客が川で死んでいるのが発見され、宿泊客たちに容疑がかけられるが…混迷する事態にココの鋭い爪は真実を捕らえられるか。
クィラランの屋敷の近くに、アート・センターが完成した。開館直後、クィラランがココを連れてセンターを訪れると、複数の絵画が盗まれていることが判明した。さらに、センターの前に住む風変わりな老婦人コギンの農場が火事になり、中から彼女の焼死体が。死ぬ直前、彼女が土地を売って大金を手にしていたと知ったクィラランは、絵画の盗難事件と不審な火事の関連を探る…鳥と遊ぶシャム猫ココが導いた意外な真相は。
都会の片隅に生を享けた黒猫フーディーニ。ある日、一人の若い女性に拾われてから日々は一変、飼い猫としての目まぐるしい日常が始まった。同居人は、飼い主のカップル、赤ん坊、犬、世間知らずの子猫グレース。やがて妻となる美しく無邪気な子猫グレースに語りかける、彼の人生、彼の哲学。
犯罪心理学者のヘレン・ハドソンは、連続殺人鬼のカラムに命を狙われて以来、広場恐怖症になり、部屋に籠もって怯え暮らしてきた。サンフランシスコ市警の辣腕女性刑事モナハンは、再び起きた女性連続殺人を解決する糸口を探していたー。モナハンの要請で、連続殺人の手口を分析したハドソンは、不気味な事実に気がついた。誰かが過去の異常犯罪の手口をコピーしていることに…。
爆発は右前輪の真下で起きた。爆風は運転席を直撃し、彼女をばらばらに吹き飛ばした。助手席のドッグは声をかぎりに悲鳴をあげ、やがて気を失った…。十年前にIRAの爆弾テロで恋人を失い、自らも顔に醜い火傷を負ったドッグ・シセロ警部にとって、今回の誘拐事件は過去の苦い記憶を呼びさますものだった。ロムチャーチで幼児が行方不明となり、捜査の過程でIRAが連れ去ったとの見方が有力となったのだ。子供の父親オリヴァーはIRAのメンバーで組織の資金を持ち逃げした矢先に不審な死を遂げていた。どうやらIRAはオリヴァーの死を偽装工作と考え、子供を囮に彼をおびきだそうとしているらしい。美しい未亡人のジェーンとともに必死の捜索を続けるドッグ。しだいに彼女に心ひかれていった彼は、子供の救出のため仇敵IRAを相手に捨身の勝負に出るが…。冒険サスペンスの名手が、男の孤独な闘いを描く最新作。
巨万の財産とCIAで身につけた殺人技術を武器に闘う謎の美女トモコ。国籍を失ったために巻き込んだのは、対照的な風俗ギャル智子。ふたりだけで日米複合秘密組織が牛耳る米軍、情報部、警察、ヤクザと対決し、アメリカ大統領記者会見の場へたどり着けるのか?日本を戦場と化すハードボイルド長篇。
あの時わたしが力をかしていたなら…。荒れた手に銀の指輪をした彼女の面影が、今も頭から離れない。紛失したグリーン・カードを見つけてほしいと言い残して姿を消したマヌエーラという女性が、死体となって発見されたのだ。カードと殺人には何か関係が?調査を始めたわたしの前に、やがて不法移民を食いものにする犯罪組織の存在が。私立探偵兼タクシー運転手のカーロッタが人情味溢れる活躍を見せるシリーズ第二弾。
この光景は以前にも見たことがある。女子大生のリネイは、部屋の鏡に残された血痕を見たとたん、遠い日の記憶をかすかに取りもどした。腕から血を流している母の姿ーだが、あの時いったい何が起きたのか?忌まわしい記憶の断片に苛まれるリネイのもとに、やがて血染めの脅迫状が…。現在と過去の二つの悪夢が交錯する、気鋭女性作家の心理サスペンス。
ワシントンの超高級ホテルの一室で、情事中の大統領首席補佐官が急死したー。FBIは極秘調査を進め、大統領も新任の補佐官を選ぶべく早急に準備を始めた。やがて、候補者として三人の名前が新聞紙上を賑わすと、セカンドレディを夢みる妻たちは、虚々実々の駆け引きをし、ホワイトハウスの虚栄をさらけだす。三人の華麗な女性を魅了するワシントンの甘き誘惑を描いたロマンス。
どんな町にもはきだめのような場所があるだろう。このボストンでいえば、歓楽街コンバット・ゾーンがまさにそうだった。わたしはそこで、暴力事件の証人である脚に蛇の入れ墨をした売春婦を探していた。少年に頼まれ、金持ちの家出娘の捜索を引き受けたのはそんな時だった。のちに人生の暗い深淵をのぞき見ることになろうとも知らずに。私立探偵兼タクシー運転手、赤毛のカーロッタの人情味溢れる活躍を描く新シリーズ。
クリスマス・イヴの夜、バーで金髪美人に話しかけた主人公は、それがきっかけとなり次々と不幸な出来事に襲われます。しかし、そんな彼にかわいい中国娘が助っ人につきました。雪が降りしきるダウンタウンでのハートウォーミングな冒険。
東部の消防局を辞めてシアトル郊外の町に移ってきたマック・フォンタナは、頼まれて町の消防署長となった。だが、保安官兼任の話にはがんとして抵抗した。そもそもこんな田舎町に引っ込んだのは、幼い息子と二人でのんびり暮らすためだったのだ。そんな彼が保安官を引き受けたのは、エイプリルという若い娘のせいだった。彼女は、この町の外れに住む恋人ザヤックと連絡が取れないのはを心配してわざわざシアトルからやってきたのだ。娘の不安気な様子に同情したフォンタナは、シアトルの消防士だというザヤックの家を訪ねた。だが、家の中にはすでに何者かによって捜索されて目茶目茶に破壊されており、さらに裏の林には、拷問の傷痕も生々しいザヤックの刺殺体が残されていた!現役の消防士である著者が正義感あふれる元消防士の保安官フォンタナの活躍を迫力満点に描く表題作。
無惨に顔を潰された身許不明の少女の死体が発見され、不安と疑惑の渦巻く田舎町に謎の男が現われた。バイクで風を受けてなびくセクシーな黒髪、冷たい緑の瞳ー偶然男と知り合った少女殺害事件担当官の恋人エリザベスは、その危険な魅力にひかれていくが…戦慄と官能とが交錯する、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞の傑作サイコ・サスペンス。
匿名口座には巨額の金が眠り、隠し別荘の冷凍庫には見知らぬ男の死体が…夫の“遺産”にはどんな謎が隠されているのか?幼い頃から常に誰かの庇護の下で暮してきたトゥルーディは、結婚してからも旅行会社に勤める夫トレントに頼り切っていた。だが、二人がウィーンからイギリスに帰国した直後トレントが謎の事故死を遂げた。動揺する彼女が遺品を調べるうちに発見したのが、匿名口座と死体という奇妙な“遺産”だったのだ。彼女は怯えるネズミのように、一歩一歩生前の夫の行動をたどり始めた。だが、その時すでに彼女の周囲には死の罠が張りめぐらされていた…!冒険サスペンスの名手ルエルが、正体不明の敵を相手に独り闘う女を描く、戦慄のサスペンス・ロマン。