著者 : 陳思宏
亡霊の地亡霊の地
同性愛者として生きることへの抑圧から逃れるため、台湾の故郷の村、永靖を離れ、ベルリンで暮らしていた作家の陳天宏は恋人を殺してしまう。刑期を終え、よるべのないドイツから、生まれ育った永靖に十数年ぶりに戻って来た。折しも中元節を迎えていた故郷では、死者の魂を迎える準備が進んでいた。天宏のいなくなった両親と結婚した姉たち、狂った姉、そして兄。生者と死者の語りで、家族が引き裂かれた理由と天宏が恋人を殺した理由、土地の秘密、過ぎ去りし時代の恐怖と無情が徐々に明らかになっていく。2020年、台湾文学賞金典年度大賞と金鼎賞文学図書賞を受賞。2022年秋、ニューヨーク・タイムズから「最も読みたい本」に選出された、最注目の台湾の若手作家が贈る慟哭の物語。
台湾文学ブックカフェ3 短篇小説集 プールサイド台湾文学ブックカフェ3 短篇小説集 プールサイド
大学受験を控える高校生の少年が夏休みにプールの監視員のバイトをしていると、ある男から小学生の息子に水泳を教えてほしいと頼まれ、やがて、少年を自宅に招いた男は長い口づけをする…。高校生から大学生へと成長する少年のひと夏の経験が語られる、本集最年少の新星による表題作のほか、全十一篇を収録。
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