小説むすび | 桃花源奇譚(4)

桃花源奇譚(4)

桃花源奇譚(4)

出版社

徳間書店

発売日

1996年1月31日 発売

「これが-桃花源か」白戴星は息を呑んだ。人の背丈よりも少し高いぐらいの木が幾本も幾本も、見渡すかぎり植わっていた。「桃」。ただ、その木には花も葉もなく、枯れた枝がむなしく空に突き出ているばかり。土地は、乾ききってひびもはしっている…今上帝の世継ぎ白戴星をつけ狙う殷玉堂、東京の双剣舞の芸人・陶宝春、落第挙人の包希仁たちの運命と彼らを追跡する劉皇后と宦官雷允恭一派の謀略をのせて、伝説の理想郷を前に彼らが目にしたものは。第一作より三年の歳月を経て遂に大団円を迎える井上祐美子の決定版。

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