将神の火焔陣(天長篇)
魏徴は黜陟大使・李靖から声をかけられ、秘書監・李淳風を訪れた。李淳風は星辰の図を取り出すと「命を革むる。天が、他者をもって李氏を易えようとしております」と告げたー。ある晩、李靖を尾行していた一団と戦うことになった楊二郎は、彼らが人間以上の能力を持つことを知った。一団の首領は焦子〓@5AA7@といい、世情が混乱期に入るのに乗じて、神農氏の血を引く支族として炎帝の復活を企んでいたのだった。
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長安城内の歓楽街・平康坊に入り浸る顕聖二郎真君。天上世界を統べる玉皇大帝陛下の甥御さま、金闕雲宮を守護する禁軍の総帥たる御身さまが…と相変らず東方朔が心にもない説教をくりかえすある日、魏徴は衛国公・李靖と秘書省の李淳風を訪れた。星辰の図を示した李淳風は「命を革むる。天が、他者をもって李氏を易えようとしております」と告げた。驚天動地、太宗・李世民の世が何者かに覆えされようとしている。現王朝滅亡の不吉な予言であった。シリーズ第3弾を2篇に分けて贈る、井上祐美子が雄渾に描く巨篇。 1991/10/01 発売
将神の火焔陣(地久篇)将神の火焔陣(地久篇)
虚の中に、その人影はあった。長い黒髪に白磁に似たほそい肩、さやさやと絹ずれの音を放つ美貌の漢こそ、恐るべき炎帝の復活の姿であった。「長安に火を放つ」彼は冷やかに命を下した。西方の拝火教の寺院・〓(よう)祠にはじまって、太極宮内を紅蓮に染める。そして地上の霊気を一身にあつめて天界へ昇り、玉帝を倒すことが、真の狙いであった。顕聖二郎真君は多くの天兵を傷つけ、万里の馬をうばって下界へと出奔し、玉帝の怒りに触れたことを彼は承知していた。向かう所に敵なし!天界と地上は炎帝の掌中に落ちるのか-。 1992/01/01 発売