岩見重太郎(2)
慶長5年、豊臣・徳川「天下わけ目の関ケ原」は東軍・徳川に凱歌があがった。豊臣の将・石田三成は加茂の河原に首をさらされ、小西行長はしかし、京の遊廓に美女を求めたー。何故か?敗けても夢は咲かせたいのだ。この戦いは、数多の豪傑・怪士を渦にまきこんだ。その「豪傑繚乱」の道なき道を岩見重太郎は辿った…。茶々を偲びつつ。
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慶長5年、美濃大垣城、三層総塗りの壮麗な天守閣の奥座敷に、3人の武将が絵図面をひろげ談合していた。「決戦場は関ケ原になろうな」とけわしい面付きで低くつぶやいたのは石田三成であった。その関ケ原に日本六十余州の大名が持てる軍勢凡てを結集した天下わけ目の大決戦、豊臣・徳川の戦いが始まったのだ。絢爛豪華な水滸伝である。 1993/03/15 発売
岩見重太郎(3)岩見重太郎(3)
慶長16年5月10日…、一人の嫖客が、江戸大橋の柳町を典雅な風情で歩く。豊臣・徳川の天下わけ目の戦いは東軍の勝ち。西軍の将は千々に身を処していた。岩見重太郎も、大坂城の茶々を偲びつつ諸国を歩き、やがて嫖客の歩みに合わせるが、その先にこそ。大御所・家康を睥睨する錬金術師と重太郎の不動剣が真田の六連銭とおり重なって時代に舞う。 1994/01/15 発売
岩見重太郎(4)岩見重太郎(4)
徳川幕府の天下平定は成った。が、豊臣家恩顧の武士の多くは、豊家再興を願って全国に散っている。その時期が到来するまで。薄田隼人こと岩見重太郎は、その剣名をもって諸国を巡り、豊家恩顧の武将に、大阪城にひとたび千成瓢箪の幟が立つ時は、秀頼公の許に駆せ参ずる様、盟約を結んでいた。いよいよ徳川、豊臣が覇を争う慶長水滸伝も佳境に。 1994/02/15 発売