小説むすび | 2003年10月発売

2003年10月発売

コ-ルド・ロ-ドコ-ルド・ロ-ド

一月の寒い夜、サンディエゴ市の実力者ピート・ブラガが撲殺された。敏腕のトム・マクマイケル部長刑事が捜査の担当になるが、これは彼にとって皮肉なめぐり合わせだった。ブラガ家とマクマイケル家の間には三世代におよぶ確執があったのだ。1952年、トムの祖父が仕事上の争いがもとでピートに射殺された。それは正当防衛として認められたが、翌年ピートの長男が何者かに襲われる事件が起きた。それ以来、彼の知能は10歳のままになっている。犯人はいまだに確定していないが、それはトムの父親のしわざだと思われている。そしてトムも、ピートの孫娘のパトリシアと10代のころ恋に落ちたが、両家の確執に阻まれて、その恋は終わりを告げていた。トムは、ピートの身のまわりの世話をしていた看護婦のサリー、新空港の建設や港の土地をめぐってピートと対立していた人々、遺産相続に絡む遺族たちなどを調べていく。だが、彼は容疑者のサリーと愛し合うようになり、思わぬ危機を招いてしまうことに…。『サイレント・ジョー』でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞した著者が、奥深い謎と感動の人間ドラマを描く最新傑作。

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