著者 : はるおかりの
<内容紹介> 急死した烈国皇帝の葬儀に招かれざる客がやってきた。成国公主・史金麗ーー先帝の後宮に入るはずだった美しき花嫁は顔も知らない婚約者の棺にすがりついて泣き崩れる。その様子を新帝・元世龍は疑わしげに見ていた。占いによれば金麗は「愛した男に天下をもたらす伝説の瑞兆天女」だという。側近は亡き父帝に代わって彼女を娶れと言うが、世龍は気が進まない。一方、金麗には世龍に嫁がなければならない「理由」があって……。 <著者プロフィール> 「三千寵愛在一身」で2010年度ロマン大賞を受賞し、同作でデビュー。おもな著作に凱帝国を舞台にした中華寵愛史伝「後宮史華伝」シリーズ(集英社オレンジ文庫、コバルト文庫)のほか、「九天に鹿を殺す」(集英社オレンジ文庫)、「ユーレイギフト」(集英社オレンジ文庫、陽丘莉乃名義)、「耀帝後宮異史」シリーズ(小学館文庫)など
凱帝国皇帝・高勇烈は皇后・李宝麟を嫌っていた。不仲の皇太后の息がかかった后妃だからだ。一度も床を共にせず互いに顔も見ないよそよそしい関係に嫌気がさしていた宝麟は、気晴らしに氷嬉に興じていた時に宦官と知り合う。なぜか彼の前では自分を飾らずにいられる宝麟。だが、彼は実は同じく身をやつして気晴らしをしていた夫・勇烈だった。互いに正体を知らないまま惹かれ合う二人は…!?
冷遇されていた皇子、高垂峰は悲願の王座に上った。だが内実は太上皇の傀儡で、名ばかりの皇帝。媚を競う後宮の美女たちにも興味が持てずにいたが、吉祥文様を愛する風変わりな妃嬪・危夕麗に目を奪われて?
泥蝉国の離宮で隔離され育てられた王女、朶薇那。凱の軍兵に襲われそうになった折、助けてくれた敵国の皇子・透雅が忘れられない。紆余曲折の末、透雅の妻として初夜を迎えるが二人の想いはすれ違い?
母が皇族殺しの大罪を犯し、自身も母に斬りつけられ、心身に深い傷を負った皇子・高秀麒。そんな彼に皇太子妃候補・念玉兎が花嫁に志願してきた。実は密かに携わっていた刊行の仕事を続けたいためで!?
帝の従弟で武人の高元炯は、舞姫・幽彩媚に恋をした。だが恋愛に奥手な彼は心の中で想うのみ。しかし蛮族の制圧で武勇を馳せた元炯は、褒美に皇帝から彩媚を下賜され、二人は結婚することに……!?
12人の妃を娶った凱帝国の崇成帝・高遊宵は、妃たちを同じ位につけ、床を共にした者から位を上げると宣言。妃たちは必死に皇帝の気を惹こうとするが、ただ一人、科学好きの令嬢・緋燕はその気になれず……。
凱帝国の3人の公主のうち、一度も縁談が来たことのない長女・鳳姫を見初めたのは、蛮国と名高い鬼淵国の若き王・神狼。周囲が同情する中、鳳姫は覚悟を決めている。実は彼女の生まれには秘密が……!?
発売即重版の『後宮詞華伝』と同じ世界観の作品が登場! 都にある天仙菜館で料理人として働く鈴霞は、ひょんなことから皇太子・圭鷹の正妃に迎えられ!? 身代わり花嫁が謎解く、中華後宮ミステリー!
継母から冷遇され笑顔を失った淑葉のなぐさめは書法に親しむこと。しかし、その能書の才さえも奪われてしまい……。そんな折、突然舞い込んだのは皇兄・夕遼との政略結婚で!? 中華後宮ミステリー!
十七歳で宮廷に上がり、皇太子ヨハンと出会うその日まで…と、黄昏城に隠されているヴォーツェン帝国三大公爵家の一つメヴィラーデ家の令嬢ユティーリア。ところが、忍び込んできた宿敵シュナーツェル家の放蕩息子フェルジオと運命の出会いを果たして!?この人を愛してはならない…と思えば思うほど、互いに激しく惹かれあう禁じられた恋。はるおかりの禁断の花嫁三部作、第二弾!
カナリア色の髪を隠すように…黒のベールを身に着けた修道女ソフィカ。神の花嫁として一生を修道院で過ごすーはずが、リダーノフ大公女エミーネの身代わりとして、皇弟ルヴァートの婚約者のふりをするよう命じられて!?身代わりは無事成功し、しかもルヴァートは婚約者に首ったけ!!甘やかな蜜月に花ひらく、身分差を越えためくるめく恋模様。はるおかりの禁断の花嫁三部作、第一弾!
九年前、和平の証として敵国に嫁いだオリアローズ。その時、彼女はたった七歳で、夫となるのは十一も年上の男だった。政略結婚ではあるものの、夫を兄のように慕ってきた。だが最近、悩みがある。大人になったというのに、まだ一度も夫と結ばれたことがないのだ…(表題作)。他、運命に立ち向かう王女から、仕事に誇りを持って働く少女までー輝く主人公たちのハッピーエンドロマンス。
峻国で女官をしている鹿蓮姫。彼女は居心地の良い後宮で、日々、物語を書くなどして気ままに暮らしていた。そんなある日、物語を書いているところに、異国の青年が現れる。星流と名乗る金髪の青年は、訝しむ蓮姫をよそに、峻の文化についてあれこれと尋ねてくるように。後に、彼は水章国という小国の王子だと知るが、彼の故郷を想う気持ちに心を打たれ、蓮姫は強く惹かれるようになり…。
呪われた出生のため、不遇な公子時代を過ごした理鷲。その後、冷酷な王となり、後宮のどんな女にも心を許さずにいた。その理鷲が、政略結婚で花嫁を迎えることになる。相手は、“月宮の天媛”と賞されるほどの美姫・桜霞。婚礼後も頑なな態度を崩さずにいた理鷲も、桜霞の風変わりな性格に触れるうち、次第に惹かれるように…。だが、後宮の罠が次々と桜霞を襲い!?2010年度ロマン大賞受賞作。