著者 : もっつん*
遙か昔。大陸に一人の英雄が現れ、跋扈していた魔物を滅ぼし、人々をその脅威から救った。それから時は流れ、現在。滅ぼされたはずの魔物は復活し、再び人々を脅かしていた。そんな中、英雄の証・聖印を持つ少年マナトが発見される。英雄、再誕すー生まれ変わりとしてもてはやされるものの、伝説の剣は抜けず、精霊術も発動せず…力の片鱗が見られないまま、三年の月日が流れた。マナトは人々に『無能』と蔑まれながら、いつか来る明日を信じ、辛い日々を耐えていた。しかし突然現れた、伝説の剣を抜いた本物の英雄。それにより命運が尽きたマナトの心は、静かに黒く冷えていくー。「…望みは、何?」これは、無能と呼ばれた少年の逆襲譚。
夏休み中の秋月孝平は、フランスにいたーいや、連れてこられた。あの“魔法使いの実習生”の少女・クレアに。日本の夏の暑さから逃れ、バカンスと称して孝平にフランス魔法界を案内するため。そして、クレアの実家に帰省するために。最初は軽い気持ちでバカンスを楽しもうと思った孝平だったが、その矢先、クレアが何者かに拉致され、見知らぬ街で一人取り残されてしまう。一人になった孝平は、通りがかった広場で、まるで聖女のような不思議な少女と出会うがやっぱり魔法使いでー!?渦巻く陰謀に飛び交う魔法。物語の舞台はいよいよ、魔法の本場・フランス魔法界へ!第1回講談社ラノベチャレンジカップ・佳作受賞作第3弾。
“魔法使いの実習生”の少女・クレアの保護者になってからしばらく経った頃、秋月孝平の住む汐浜市に“魔法使い”を名乗る少女がもう一人やって来た。少女はホルマと名乗り、とある人物を捜していると言う。嫌な予感を覚える孝平だったが、予感は的中。魔法使いはこりごりだと言ったのに、結局「何でもします!」と拝み倒されて、渋々クレアと同じようにアパートへ受け入れることに。時を同じくして、孝平の前に一匹の不思議なしゃべる黒猫が現れ、“忠告”を与えてくる。-白い狼に気を付けろーと。黒猫の真意とは、そして過去と現在が複雑に絡み合う因縁とはー?!第1回講談社ラノベチャレンジカップ“佳作”受賞作第2弾。