著者 : カスヤナガト
消えていく君の言葉を探してる。消えていく君の言葉を探してる。
少年には幼馴染みの少女がいた。彼女は物語を読むのが大好きで、少年はそんな少女に読ませる小説を書くようになった。中学、高校と共に成長していく二人ー博孝と歌帆。だが歌帆は、やがて“言葉”を失う症状に見舞われる。それは彼女から博孝の物語を奪うことを意味していた。次第に会話もままならなくなり、弱っていく歌帆。博孝は、彼女が言葉を取り戻すと信じて、物語を書き続けるがー。言葉が消えたその先で、想いを伝える本当の物語が始まる。心震える、感動のラブストーリー。
僕はまた、君にさよならの数を見る僕はまた、君にさよならの数を見る
大学の医学部コースへ入学する僕は、桜の花が美しい春の日に、その女の子と出会った。一目惚れだったのだと思う。僕たちは恋人になり、なにげない温かな日々を送る。「亡くなった父親が患っていた、難病の治療法を見つけたい」そう彼女は明るく夢を語った。けれど彼女に触れたとき、300という数字が冷たく浮かんだ。それは“ひとの人生の残り時間が見える”僕が知ってしまった、彼女とのさよならまでの日数でー別れる定めの二人が綴る、せつない恋愛物語。訪れる0の先へ、きっとまたページをめくりたくなる。
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