著者 : カズキヨネ
幼少から不思議なモノが見えた大学生・旭は、作家志望のくせに読書は大の苦手。 ある日、怪異現象が絶えないと噂の図書館を偶然訪れた旭は、「本の執事」を名乗る風変わりな司書・七士と出逢う。 七士は読書が嫌いだという旭に驚き「良い本と、それに相応しい人を結ぶのもお仕事です」と一冊の小説を手渡す。けれど読書が非効率的に思えた旭が、つい小説の あらすじを検索してしまうと、彼の周りでは奇怪な事ばかり起き始め……? 本の執事に、本嫌いな青年が助手となって怪異事件の謎を解く、非日常的ミステリー! 第一章:本の執事と、たゆたう読者 第二章:本の執事と、物語の引力 第三章:本の執事と、心臓の行方 第四章:本の執事と、未完の結末 エピローグ
「過去をやり直すことはできない。それでも、もしもーそう望む人の想いは存在する。たとえ記録には残らなくても」若き准教授、椥辻霖雨は犯罪を専門に研究する社会学者だ。霊の見える不登校児・姫子と共に居候する叔父の家に、一人の客人がやってきた。彼は妻殺しの罪で十年弱の刑期を終え出所してきたばかりだという。何かを感じ取った姫子は、事件を再調査するため霖雨に協力を求めるが…。裁かれ、償われた十年の月日ーそこには壮絶な孤独と、切ない真実が隠されていた。京都が舞台のクライムミステリー。
「無味乾燥な記録にも、そこには生きた人間がいた。例えば新聞の片隅の記事、自殺者数の統計にもー」椥辻霖雨は京都の大学で教える社会学者。犯罪を専門に研究する、若き准教授だ。霖雨のもとにある日、小さな同居人が現れた。椥辻姫子。14歳、不登校児。複雑な事情を抱える姫子は「死者が見える」らしく…。頭脳明晰だが変わり者の大学教授と、死者を見、声を聞き届ける少女。奇妙な同居生活の中、ある自殺が起きる。そこは、住人が連続死する呪いの町屋でー。
死の豪華客船の事故から一命を取り留めた珠子。CIRO-S復帰早々『夢攫い』なる事件が頻出、被害者は皆一晩の記憶を消失するというもの。だが、ついに能力者の能力までもが奪われた。大きな違和感を抱えながら調査を続ける珠子の前に、伝説の能力者殺し『白の死神』が現れる。“夢”と“願望”。記憶消失と能力消滅。暗躍する死神。終わらない悪夢。強すぎる“想い”はやがて怪物を呼び醒ましー違和感の正体に珠子が気づいた時、事件は急転直下の終焉を迎える!
血塗られた“Cファイル”を追う捜査官が謎の死を遂げた。「犯人は緑眼」と言い遺してーー。 ファイルの取引を聞きつけ、豪華客船に潜入したトウヤと珠子。各国の闇組織が絡み、敵味方も分からない船中。手探りな二人を嘲笑うかのように、惨殺死体が続々と発見され……。珠子に忍び寄る怪物の影、一方トウヤの前にも予想しえない敵が現れるーー。 交錯する死線とブラフ。真実を見極めたトウヤが、死の船に仕掛けられた“本当の罠”に気付いた時ーー、死神の足音が近づいていた。 すべてが規格外!意表をつく展開、迸るスリルに、絶賛の声ぞくぞく。第25回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》を受賞した、究極のサスペンス・ミステリをどうぞ。
“普通じゃない”事件を扱う極秘裏な特務捜査機関CIRO-S。消えた国家機密ファイルを巡り、命懸けの捜査線から無事生還した雙ヶ岡珠子と戻橋トウヤは、その功績から揃って捜査官として仮採用される。 次の任務は、ある大学の同一教室で起こる「連続不審死事件」の潜入捜査。不可解な死因。物証もゼロ。接点のない三人の被害者……。捜査は手詰まりに見えたが、トウヤは〈象牙の塔〉に潜む悪魔の気配を感じ取りーー命知らずなやり方で核心に迫る一方、珠子の身に危機がーー! 応募総数4843作品から激賞された、第25回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞作。発売から重版が続く大反響中の続編がついに登場!意表を突く展開、突き抜けた個性。全てが規格外、究極のサスペンス・ミステリをどうぞ。
ある怪事件と同時に国家機密ファイルも消えた。唯一の手掛かりは、事件当夜、現場で目撃された一人の大学生・戻橋トウヤだけー。内閣情報調査室に極秘裏に設置された「特務捜査」部門、通称CIRO-S。“普通ではありえない事件”を扱うここに配属された新米捜査官・雙ヶ岡珠子は、目撃者トウヤの協力により、二人で事件とファイルの捜査にあたることに。珠子の心配をよそに、命知らずなトウヤは、誰も予想しえないやり方で、次々と事件の核心に迫っていくが…。第25回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞受賞作品。
遺伝子の罠ー数万人に一人が罹り、必ず十代の内に自殺へと追い込む奇病・モーテ。一人の亡霊をめぐる切なさに満ちた事件の真相が曝かれ、モーテの子らを収容するホテル・グラティアに平穏が戻ると思われていた。しかし、天真爛漫な少女・アミヤがモーテを発症し、自死へのカウントダウンがはじまってしまう。荒んでいく彼女を見かねたダンテはグラティアを脱走し、彼の故郷ローマへと連れて行く。起こるはずもない奇蹟を信じる彼らだったが、自殺衝動を止められず苦しむアミヤは言ったーダンテに殺してほしい、と。彼女の人生最期の望み、生き続けて欲しいという願い、すれ違う二つの想いに暗い影が襲いかかる。あなたは殺される幸せを知っていますか?
吾輩は猫である。名は、石榴。飼い主はー古本屋兼拝み屋・中禅寺秋彦、通称京極堂。兄妹喧嘩した敦子が石榴と共に出奔し東京を駆け巡る「猫盗人」、関口夫妻と石榴が榎木津礼二郎の死体捜索に奔走する「連れ添い猫」、京極堂の妻・千鶴子が失踪する「猫と良薬」など三編。京都弁の猫だけがこっそり覗いた京極堂たちの素顔や絆、“不思議なことなど何もない”毎日を見届ける徒然ミステリィ。
遺伝子の罠ー数万人に一人が罹り、必ず十代の内に自殺へと追い込む奇病・モーテ。小説家志望の青年・ダンテは、モーテを患う子らを収容するホテル・グラティアでアルバイトとして働くことになる。どんなに不穏で陰湿な場所かと不安を感じていたが、そこで出逢ったのは天真爛漫な少女・アミヤだった。グラティアで暮らすモーテの子らは皆前向きで、死を予感させるようなこともなく、平穏な日々を送っていた。しかし、安寧の日々は一瞬にして崩れ去るーある少女の自殺によって。しかもその自殺には不審な点が多く、ダンテは真相を追及し始める。果たしてそれはモーテによる症状か、陰惨な他殺か、それとも…?モーテの子らが望む“命の使い道”とはー?
遺伝子の罠ー数万人に一人が罹り、必ず十代の内に自殺へと追い込む奇病・モーテ。秘密と不穏に満ちた孤児施設・ドケオーに送られた少年・サーシャは、大人への憎しみを抱き、孤独に生活していた。そんな彼の前に、マノンという美しい少女が現れる。マノンとの仲が近づくにつれ、彼女の相談役・フォスターである気味の悪い男・ドゥドゥが、マノンを傷つけているのではないかと疑問を抱く。サーシャはマノンを助けるために、大きな決断をする。しかし、その裏には驚くべき事実が隠されていた。誰もが望まない、約束された自殺へと誘う「モーテ」が、孤児施設と彼らの背景に横たわっていて…。絶望的に純粋な“絆”の物語ーこの世界に、奇跡は存在しますか?
太陽を食らう星神との戦いが決着して半年、野坂三吾は新宿で平和を満喫していた。だが齢千年を超えるはずの鬼、大江山の酒呑童子こと戸倉聖が弟子入りをせがんできて、セットで菅原道真の遺恨の化身・雷電こと志島弓生もついてきて、拝み屋になると言う。聖は早速、地蔵に祟られているという女子大生を依頼人として連れてくるが…!?謎の数え唄と孤島の伝説の正体を、鬼たちは明かせるのか?『封殺鬼』シリーズ待望の新作登場!!
鬼斬丸を封印した、あの事件から数カ月ー。珠紀は玉依姫を継承するために季封村へ帰ってきた。ずっと会いたかった拓磨をはじめ、守護者たちとの再会を果たした珠紀は、歓迎会の席で玉依姫になると宣言!しかし、一番理解してほしい拓磨に反対されてしまう。やっと会えたのに仲違いしてしまう二人だったが…?他、珠紀の私服姿に守護者たちが…!?な短編『桜色の紛擾』なども収録。