著者 : ハルカゼ
初めて塾をさぼった女子高生の美琴。 ネオン輝く歌舞伎町で出会ったのは、「寂しい夜を過ごすベイビーたちを、俺が放っとけるわけねーだろ?」 言動に癖がありすぎるホスト・龍太郎だった! 調理師の光と夜間保育園「ほしぞら保育園」を運営しているらしい。 一夜限りの“預かり児童”になった美琴を出迎えたのは、子育てと仕事との両立、将来の夢のため……様々な事情で預けられる子ども(時々大人、動物も!)たち。 夜空に星を見つけるように、皆が自分の幸せを見つけていくーーほっこりハートフルストーリー。
追い詰められたエトの願いを叶え、白銀は四人だけの世界を作り上げた。世界を守る霧の壁にはいかなる力も及ばず、壊すことも進入することもできない。サリとラルフの記憶も操作され、偽りの平穏な生活が続いた。だが“化け物”への憎悪を募らせる村人たちが壁の外に火を放ち、サリはその優しい夢から醒める。そしてエトが再び白銀に救いを求めた時、白銀はすべての火を消すものの、人々の魂を手当たり次第に喰い始めてしまう。暴走する白銀を止めて皆を救うために、サリが呼んだのは…?
“魔物”を執拗に求める王弟デューカからエトを匿うため、国境近いサリの故郷へと逃れた一行。精霊使いと魔法使い、互いの力を入れ替えられたサリとラルフを元に戻してもらうには、エトのバクである白銀に頼むしかないからだ。そうして始まった人里離れた静かな山での三人の生活は、慣れぬことばかりであったものの穏やかだった。やがてラルフは騒がしい精霊たちの声に馴染んでいくが、サリはなかなか魔法を使うことができない。一方、エトは二人には秘密で白銀を呼び出していて…?
精霊の声を聞く力を持っていたために生まれ故郷で迫害を受けて育ったサリは、現在ランカトル王国の公安局に所属する優秀な公安精霊使いとして、傲慢な公安魔法使いラルフをパートナーに王都ザイルを守護している。人はおろか精霊使いからも異端扱いされることは多いが、サリは自分の力が受け入れられる場所を離れるつもりはなかった。ところが、王弟デューカの“鑑賞会”に魔物の子として連れてこられた少女をかばおうとした際、サリとラルフの力が入れ替わってしまい…?
ーこれは、恋だ。死の恐怖にさえ勝る程のー平凡な大学生だった柚葉の前に突然、清廉な美貌を持つ男子高校生、周が現れる。「貴女を、守りに来ました」その直後、柚葉は異形の者に襲われる。拝み屋をしていた柚葉の父が亡くなり、彼に恨みを持つ妖怪たちが襲ってきたと言う周。唯一の対抗策は妖怪が見える柚葉の「目」を封じること。封じる力を持つ人を訪ねて、柚葉と周の危険な旅が始まった。美しき人外と少女の、禁忌の恋の物語が幕を開けるー。
虚弱体質の療養のため、小学校卒業までを過ごした亡き祖母宅を訪れた嘉月は『思い出帖』という不思議な帖面を持つ三尾の狐のあやかし・仙狐と出会った。 仙狐は記憶を喰うあやかしで、喰われた記憶は忘れられ『思い出帖』に描かれるという。 親友を思い出せないことに気づいた嘉月は記憶を取り返そうとするが、仙狐が喰うのは「どうしても忘れたい」と願われた“辛い記憶”だけ。 嘉月が失った記憶には親友の秘密と仙狐の犠牲が隠されていて……。 懐かしさと切なさが胸を締めつける、あやかし郷愁譚。 005 序章 009 1 ただいま、おばあちゃん 048 2 記憶喰い 088 3 妖怪屏風 136 4 憑きもの落とし 169 5 ものわすれの神さま 227 6 新しい約束