著者 : ヤマウチシズ
開国帝都。あたらしき女を自称する、ハイカラ娘こと環蒔お嬢さんは今日も元気だ。「溝口さん!百鬼夜行が出たのですって!」と、僕を連れて、噂の現場・銀座へ。はぁ。「僕は恩ある男爵さまのため、勉学を優先したいのですが」という主張は、もちろん聞いて頂けないんですね?“百鬼夜行”なんてただの噂話…と言いたいけれど、お嬢さやその友人、人ならざる者まで巻き込んで事件が発展しー。男爵令嬢のハイカラさんに連れられて、秘密を抱えた書生が挑む開国帝都のあやかし奇譚、開幕!
大学二年の雪斗には気になる女性がいた。芸術科の小海澤有紗。無表情、無感情で人と関わろうとせず、そこかしこに絵を書き散らすも、その落書きが数百万の価値を生む百年に一度の天才。人とのコミュニケーションが断絶してしまっているそんな小海澤さんが気になり、なんとかお友達にこぎつけた雪斗。しかし天才との変わった交流を楽しむはずが、彼女の重大な秘密を共有することになりー。次元が違う彼女との、もどかしくピュアなキャンパスラブストーリー。
韻雅町を震撼させた猟奇殺人事件から半年、新たに発生した女子高生失踪事件。警察が捜査に乗り出すも、消息を絶った女子高生、草薙勾玉は偏屈者として有名で、その奇矯さから同級生に友人と呼べるような相手はおらず、参考になる証言もなし。捜査が暗礁に乗り上げるなか、勾玉の後輩で交流があった桜井道隆は警察の捜査に協力することに。やがてたどり着いた唯一の手がかりは『異世界に行ける方法』にまつわる都市伝説の噂だったー。第10回小学館ライトノベル大賞・ガガガ賞受賞のフォークロアミステリー第2弾!
北関東某県にある韻雅町で猟奇殺人事件が起こった。その凄惨な事件は連続的に発生するも、警察は犯人像を掴めずにいた。ほぼ時を同じくして、町の高校に作り物めいた美しさを持つ華志摩玲子という少女が転校してくる。彼女は誰とも話さず、何にも興味を示さず、孤立していく。だが、華志摩玲子が唯一異常なまでに興味を示したことがある。それは町で起こる連続猟奇殺人事件が「手足をほしがる都市伝説」に関係しているという噂だったー。あまりに不気味な彼女の行動が恐怖を呼び覚ます。新感覚のフォークロアミステリー。