著者 : 中村颯希
絶世の美女・珠珠(じゅじゅ)。後宮の選抜で、身分を隠した皇太子や才ある妃候補達を魅了したその正体は、濡れ衣で後宮を追放された白豚妃こと珠麗(じゅれい)だった! 「バレたら処刑だわ!?」と焦りまくる彼女。引き続き後宮から脱走を図るものの、裏目に出て妃候補として評価されるばかり。さらに、貧民窟の主・礼央(りおう)の助け船も逃してしまった……。 ついには、かつて珠麗に濡れ衣を着せた黒幕の陰謀にまで意図せず切り込んでしまってーー!? ★大ボリュームの書き下ろし番外編「二度目は、きっと」収録。 ★コミカライズも、スクウェア・エニックス「マンガUP!」にてこの冬連載開始! 詳細は続報をお楽しみに!(2021年11月時点の情報です) 第五章 ばらすつもりじゃなかった 第六章 捌くつもりじゃなかった 第七章 戦うつもりじゃなかった 第八章 二度目の彼女 第九章 後宮も二度目なら エピローグ 書き下ろし番外編 二度目は、きっと
◆大ボリュームの書き下ろし番外編「二度目の天運」収録◆ 濡れ衣で後宮から花街へと追放されてしまった「白豚妃」珠麗。泣き暮らすしかない境遇ーーをばねに、貧民窟の若頭の礼央の保護のもとで、思いのほか充実した生活を送っていた。 しかし、苦労に磨かれ別人のような絶世の美女になった彼女は後宮に再収容されてしまう! 「バレたら処刑だわ!」珠麗は懸命に後宮からの脱走を図る。だが、脱出行動が裏目に出たり、花街と貧民窟で鍛えた処世術が役立ちすぎて、冷酷なはずの郭武官にうっかり妃候補として取り立てられるほど活躍を重ねてしまいーー? ◆スクウェア・エニックス「マンガUP!」にてコミカライズ決定! 期待の新作、ついに書籍化!◆ プロローグ 第一章 戻るつもりじゃなかった 第二章 残るつもりじゃなかった 第三章 庇うつもりじゃなかった 第四章 潰すはずじゃなかった 書き下ろし番外編 二度目の天運
律子は神社の娘で、感情が昂るとあやかしを呼び寄せる誘鬼の才を持つ。そのため親に疎まれ、一人でご飯を食べ自分を律する日々を送ってきた。が、両親の死を機に身を寄せた越田町は、“もてなし”好きのお節介な町で、律子は人々の過干渉に戸惑ってしまう。あるとき町民が大切にしている神社で百鬼夜行の宴に遭遇し、その中心にいた穂村と名乗る妖しい人外の男に“堕落メシ”で迫られてー?驚きのラストと飯テロ注意!あやかし×グルメ小説。
「湖の貴婦人」によって、精霊の湖に辿り着いたレオノーラとビアンカ。神聖な森を踏み荒らした学生に怒りを抱いていると思ったビアンカはなんとか詫びて、湖の貴婦人の怒りをとこうとする。古代エランド語が得意ではないビアンカは、レオノーラに通訳を頼み、湖の貴婦人に慈悲を乞う。しかし守銭奴レオノーラは、この機会に陣ビジネスの契約を取り付けようと思っていた。ビアンカの謝罪を超解釈し、勝手に取り引きを持ちかけるレオノーラ。対する湖の精霊は「湖の洗礼」と称し、二人を再び水に呑み込んでしまうのだがー。
ハーラルトの禍から一か月。ヴァイツは雪解けの季節に向かおうとしていたが、下町を中心に、水不足の兆しがひそかに見えはじめていた。しかしレオはそれに気付くこともなく、学院脱出をたくらんだり、雪花祭での荒稼ぎをもくろんだり、水の召喚陣を使った陣ビジネスを構想したりと、金銭欲にまみれた日々を送っていた。そんな中、学院に、後任導師として聖騎士・グスタフがやってくる。男らしい容貌と強力な精霊力で、学院中の人気を集めるグスタフだったが、彼はレオノーラに対し冷ややかな感情を抱いていた。真に無欲の聖女か、それとも偽善の悪女か。グスタフはレオノーラを厳しく糾弾するのだがー。