著者 : 久生夕貴
花咲く神さまの花嫁(1)花咲く神さまの花嫁(1)
勤勉で、安定第一。結婚願望も持たない千景は、地方公務員試験前に訪れた神社で、銀髪蒼眼の男秋水に誘われる。気づくと裏世界“月世”に連れ去られていた。秋水によると、千景は世界を支える“命花”を育てる巫女だという。主神である自身と結婚し、花を咲かせるよう請われるが…。「花が必要なら協力はします。ですが花嫁になる必要はないのでは?」元の世界に帰る条件で、お仕事として巫女をすると宣言して!?何かと噛み合わない千景と秋水。二人の思いは、やがて月世を、そしてお互いを変えていくー。
拝啓、桜守の君へ。拝啓、桜守の君へ。
恋と友情を同時に失い、落ち込み気味だった大学生の咲は、早春の朝、近所の庭園に赴いた。純白の花を咲かせる木の傍に、佇む人影ー白木蓮の精霊が、何故かため息をついている。咲は幼いころから花木に宿る精霊を視ることができた。美しい姿の精霊たちは、長い時を生き人を見守っている。白木蓮にため息の理由を尋ねると、ある少女を捜してほしいと頼まれた。咲は昔なじみの精霊・楠と協力し、望みを叶えるため街を奔走する。やがて木精が抱き続けていた本心を知ったとき、咲の中でも何かが変わり始めていくー。第4回富士見ノベル大賞審査員特別賞受賞作。
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