著者 : 也
聖や弓生とともに怪異の根源である穂積関係の周辺事情を探る桐子。やがて彼女は穂積妙子に「寄生」しているものの正体が祟り神であり、このままでは妙子の生命力が喰らい尽くされるということを知る。桐子は祟り神を祓い落とすため、穂積逸人によって閉じ込められている塔から彼女を連れ出すことにした!ついにクライマックスを迎える神島桐子編。桐子と志郎の恋にもようやく決着が。
帝華女学院に潜む闇。その鍵を握ると思われる穂積妙子が、ついに桐子たちの前に姿を現した。しかし普通の少女にしか見えない彼女は、自分がなぜ魔性と呼ばれるのかを知らないという。桐子と清香が学院内で調査を続ける一方で、学院の外では弓生と聖が動いていた。それぞれが得た情報を重ねあわせた時、隠れていた真実が見えてくるー。桐子と清香、そして妙子の恋心にも要注目な第二弾。
時は昭和初期。陰陽道の影の部分を受け継ぐ神島家の当主桐子は、見合い話から逃げるため東京の女学院に通うことに。しかし軍が絡んでいると見られるそこには、精神に変調を来す生徒が出るという穏やかでない噂が流れていた。自らが使役する二人の鬼、聖と弓生の協力を得ながら噂の真相を探る桐子。どうやら学院の敷地内の塔に潜む何者かが鍵を握っているようだったー。そして桐子の恋に進展!?全三巻刊行開始。
『人喰い』の予告が届いた。「見せ物としては最後の『人喰い』でこれからは本来の目的に使う」との知らせであった。西洋魔術でいう錬金術が完成し、バケモノを兵士として使う目処がたったというのか?なんとしても阻止せねばならない、そのためにまずは魔人を倒す。しかし相手が軍部と組んでいる以上、軍部と衝突は避けたい。そこで魔との最終決戦を前に桐子が考えた手段とは?!シリーズ完結編。
愛し抜いた女を喰らい鬼となった酒呑童子は、盗賊仲間と異なり己のみが年をとらず若い姿のままでいることに苦しんでいた。そんな時、安倍晴明と名乗る老陰陽師と出会う。彼は酒呑童子を本名の鬼同丸と呼び、その苦しみを分かっているようで…。そして晴明との出会いは、同じ不老不死の哀しみを抱える鬼・雷電との出会いでもあった。表題作『鳴弦の月』と、同じく平安時代を舞台にした『影喰らい』を収録。
魔人・乙夜に案内された地下室で桐子達が見たものは、『人喰い』の実験体として横たわる血まみれの聖だった!鬼の本性を現し、再び襲いかかる鵺・真明と対峙する聖の姿に弓生は…?一方、乙夜が新たに仕掛けてきた勝負に自らとび込み、自分の心の奥底へ入っていった桐子。心の中はいくつもの部屋に分かれ、桐子が捨てた過去の思い出が再現されていた。桐子を案じ心の中まで迎えにきた志郎だったが…。
神島の屋敷で、突如桐子の前に現れた刺客。その者が気になる言葉を残したことから、桐子は敵の情報を探るべくある試みを思いつく。その為に必要な人物は武見勇太ー。しかし、弟に代わり志郎が桐子の前に現れて…!?思わぬ展開ながら試みは成功し、明らかになる衝撃の事実と、青い目の魔人乙夜の存在。様々な断片が結びつき、見えてくる真実とは?錯綜する思惑の中、ついに桐子と鬼達が動き出す。
時は大正15年。桐子はわずか10歳で安倍晴明の流れをくむ陰陽道「本家」神島家の当主となる。術修行の名目で東京へと出てきた桐子だが、実際は中央に反逆する術者たちを呪詛するためであった。しかし、呪詛の対象者の中に早臣の名を見つけた桐子は、呪詛の目的に疑問を抱く。そして、使役鬼の聖と弓生に真のねらいを探ることを命じて…。全ての真相が明らかになる時、当主として桐子が下す決断とは。
神島桐子は、わずか10歳にして安倍晴明の流れをくむ陰陽道「本家」神島の当主となった。時は大正15年。帝都・東京は死者九万1千人を超した関東大震災から、ようやく立ち上がり、復興しかけていた。しかし、未だ妖魔や怨霊が跋扈してもいた。桐子は平安時代から生き続ける鬼、鬼同丸、雷電の二人の鬼をつれ、帝都に蔓延る霊たちを調伏していたが…?後に天才陰陽師と呼ばれた神島桐子の誕生秘話とは。
陰陽師「本家」の当主・神島桐子は東京に出て来た。自らを囮にして東京を震撼とさせている「人喰い」事件に迫ろうと。その途次で神島の遠縁という武見志郎という現世と異界を行き来する奇妙な青年に出会う。彼は桐子の放った術をあっさりとかわしたばかりか、異界からの情報を伝えてきた。興味を感じた桐子だが…?千年を生きる雷電、鬼同丸のふたりの鬼と若き鬼使い・桐子の活躍を描く大人気新シリーズ第2弾。