著者 : 佐々山プラス
二度とこの町に戻らないつもりだった。飛行場へと向かう車に揺られながら、龍二は言い知れぬ不安に胸がざわつくのを感じていた。進学を機に、故郷を捨てた大学院生の龍二。だが、研究室所有の実験飛行場を監督するため、夏休みの間、再び故郷へと足を踏み入れることとなった。「-久しぶりだな、クソアニキ」そこで待っていたのは、町で評判の悪ガキになり果てた異母妹の樹理。龍二にとって、消し去りたいトラウマそのものだった。龍二は家出中の樹理と、飛行場で共同生活を送ることになりー。これは不良小学生の妹と、里帰り中の兄。離れ離れになった兄妹の再会と再生を描いた、ひと夏の物語。
料理にお風呂に下着選びまで、全て弟の臨吾任せの姉の梨々に転機が訪れる。臨吾が目を離した隙に小動物(生意気なハムスター)にそそのかされて、魔法少女になる契約を結んでしまったのだ。臆病なくせに志だけは立派な姉に、迫り来る化物を倒して世界を救う大役が務まるはずもなく。じゃあどうすればいいのか?結論、姉に代わって弟が物理で敵を殺すしかない…。これは、不出来な姉と過保護な弟の歪んだ愛の物語。
この世界はバグってやがる。日によって見た目が大人と幼女の間を行き来する、こいつもそうだ。成長期にもほどがある。『蜂賀直哉!私の委員会に入って一緒に“バグ持ち”を救おう!』俺を怪しい委員会に無邪気に勧誘してくる袖森と名乗ったこの先輩は、どうやら頭の方もバグっているようだ。そもそも退学の危機が迫る俺に、そんな暇はあるはずが無い。うしっ!深く考えるのはやめだ。なんたって俺は、考えるとフリーズしちまう超A級の“バグ持ち”だからな。バグってしまった世界で、“欠陥美少女”たちとの青春ラブコメがスタートする。
『物語』から飛び出してきたような子供たちが、今日も賑やかに暮らすこの村。顔は怖いけど優しい魔法使いの兄さん、気のいいクラスメイトの達彌くんや玲子ちゃん。そしてわたしをこの村に連れてきてくれたリーチのおかげで、ちょっとは村の生活にも慣れてきた。そんな中、伯爵くんが始めた戦艦造りを手伝うことになって、心配性のリーチはわたしのことをわたし以上に心配してくれている。それは嬉しいけど、でもわたしはリーチのことを本当はどう思っているんだろう。こんな気持ちになるのは初めてで、自分でもどうしていいかわからないや。妖精だって恋をするーハコニワフールズ第2巻。