著者 : 佐島勤
サンフランシスコ暴動は収まり、平静を取り戻した。達也は暴動を引き起こした魔法ギャラルホルンの対抗魔法の開発を急いでいた。 一方、日本の政界の黒幕でも動きが。元老院四大老の一人、穂州実明日葉が、四葉家への粛清計画を進めていた。彼女らが自分の縄張りだと見なしていた富士山麓の遺跡を達也が無断で発掘したためだ。魔法を絶対的に無力化する異能を持つ、次期当主の富貴花を中心に四葉の隠れ里襲撃を企てる。 絶体絶命の四葉家だが、達也のことを憎む分家の当主、黒羽貢がどうやら不穏な動きをしており……。
文弥たちの活躍でマフィア・ブラトヴァによる司波達也襲撃は失敗に終わった。 単純な力押しでは「触れてはならない者たち」の異名を持つ四葉家に対抗することは難しいと悟った彼らは、同じ十師族で、以前は四葉のライバルと見なされていた七草家の子女を人質に取り、利用することを目論んでいた。 魔法大学に進学した香澄と泉美は、交友関係を広げるためにさまざまなサークルに参加していた。複数のサークルにうまく馴染むことができた泉美とは対照的に、香澄はどのサークルでも馴染むことができなかった。 そこで、弘一の勧めで社会人の乗馬クラブの見学に訪れるのだが、そこにもマフィア・ブラトヴァの刺客が紛れ込んでおり……。
ーー我々は、「神々」である。 ある日、世界は神々に支配された。彼らは人問に加護を与える代わりに、神々の力を宿した鎧『神鎧』を纏い、邪神と戦うことを求める。 神々の僕として選ばれた青年・新島荒士は、邪神と戦うために神鎧の使い方を学ぶべく富士アカデミーヘ入学する。 この富士アカデミーで学ぶ候補生は彼以外女性ばかりで、荒士は肩身が狭い生活を強いられることに不安な気持ちを抱く。 だが、そんな些細な不安を抱く日常は、邪神側の戦士である背神兵の襲撃によって突如として打ち砕かれーー。 これは、神々と共存を強いられた青年たちの戦と進化の物語である。
ーーでも勝利が常に、幸せな結果になるとは限らない。 神々の加護を受けた世界を守る者、新島荒士。邪神の力を借りて神々の支配に抗う者、古都鷲丞。 神々と邪神、そして荒士と鷲丞ーー双方の対立は解けることなく、戦いは激化していく。戦いの因縁は周囲をも巻き込み、彼らの大切な人へ魔の手が伸びる。 心を力とする鎧を身に纏い、心を刃とする武器を手にし、己の全てを賭け次元狭界ーー最終決戦の地へと向かうふたり。 その戦いの先に待つのは、人類の救済なのか。それともただの虚空なのか。 これは、神々と共存を強いられた青年たちの命と正義の物語である。
サンフランシスコが一夜にして暴動に包まれる。FAIRのロッキー・ディーンが古代遺跡から入手した大規模魔法によって引き起こされたのだ。 事態を重く見たスターズ総司令官のカノープスはこの状況を打破するために達也に助けを求める。時を同じくしてFEHRのレナ・フェールからも達也に協力の依頼が。 魔法師の海外渡航は制限を受けるものだが、今回は四葉家の影のスポンサーでもある東道の同意も得ることができた達也。 何故か国防軍も渡航に協力的で、出国の準備は整った。達也はまたUSNAへと渡り、サンフランシスコの危機に挑む!
『九校フェス』。九つの魔法科高校による合同文化祭だ。夏休みが明けた第一高校は目前に控えるこのビッグイベントに浮き足立っていた。 だが、九校フェス以外にも茉莉花を悩ませる問題が。生徒会選挙によって新たな生徒会長となったアリサの義兄・十文字勇人が、アリサに新生徒会へ入るように依頼してきたのだ。 生徒会役員と風紀委員の兼任はできないため、風紀委員の茉莉花はアリサと離れ離れになってしまい……。 少女は悩みを抱えたまま、九校フェスが幕を開けるーー。
シャンバラ探索から帰国した達也たち。USNAに眠る大規模破壊魔法[天罰業火]を封印するため、再度旅立とうとする達也に対し四葉真夜は出国を許可しない。 達也を国内に留まらせ、国内の抑止力としたい四葉家の裏のスポンサー東道青波の意向に沿うためだ。達也としても東道との契約は無視できないものだった。 世界情勢も大きく変わろうとしていた。IPUがチベットに出兵し、大亜連合に対して宣戦布告したのだ。日本国内でも動きがあり、軍部を中心に達也を文民監視団として派遣しようと画策していた。 大亜連合でも引き続き達也の暗殺が企てられており、その足掛かりとして一条将輝に忍び寄る影がーー。
2097年8月、世界に衝撃が走った。ひとりの魔法師が大国に対抗する実力を示したのだ。 その魔法師の名は司波達也、「触れてはならない者たち」と恐れられる四葉家の一員にして、当時まだ18歳の高校生であった。 この事件を契機に、彼は世界から恐れられ、現状の世界体制の維持を願う者たちから密かにその命を狙われる存在となる。 2099年の春、魔法大学に黒羽亜夜子と文弥の双子が入学する。 新たな大学生活、そしてなにより上京することで四葉家の諜報部門を担う黒羽家の一員として敬愛する達也の力になれることを楽しみにしていた。 だが、そんな亜夜子と文弥に達也のことを狙う海外マフィアの影が忍び寄りーー。
IPUのチューダクール湖で新たな遺物を見つけた達也たち。遺物を伝説の古代文明シャンバラへの『鍵』であると考える達也は、この白い石板と新たに見つけた青、黄色の石板の3つの『鍵』をヒントに、次なる目的地をIPU連邦魔法大学ウズベキスタン校舎に設定する。シャンバラの遺物、もしくはその手がかりを求めて魔法大学へ向かう達也たちだが、その背後に不穏な影が。遺物を狙う視線、そして達也たちへ幻覚魔法が襲い掛かる。敵の正体は不明だが、激しい攻撃は確実にシャンバラへと近づいている証拠。そしてついに達也たちはシャンバラの遺物へとたどり着くー!
白熱の九校戦が幕を閉じて充実感に浸るアリサたち。だが茉莉花にとって夏はまだ終わらない。全日本マーシャル・マジック・アーツ大会が目前に控えているからだ。宿命のライバル・一条茜への雪辱に燃える茉莉花は、更なるレベルアップのため、マジック・アーツ部の合宿に参加する。同行するアリサたちと特訓をしたり、川原で水遊びをしたりと楽しくも充実した日々を過ごす茉莉花だが、打倒・茜へあと一歩何かが足りずに悩む。そこに助っ人として現れたのは、第一高校伝説の卒業生・司波達也の友人だった、千葉エリカと西城レオンハルトでー。
USNAのシャスタ山から出土した『導師の石板』と『コンパス』。この二つの道具はともに、古代の高度魔法文明都市・シャンバラへの道を示すものではないかと考える達也は、光宣にコンパスを預け、観測を依頼する。調査の結果、シャンバラの遺跡が中央アジアにあるのではと考えた達也は、メイジアン・ソサエティとFEHRの提携書署名式のためにインド・ペルシア連邦へと向かう。一方、警察からの強制捜査を逃れたFAIRのリーダー、ロッキー・ディーンのもとにある男が訪ねてくる。その人物は大亜連合の特殊工作部隊『八仙』の一人だと名乗っており…。
『夏の休日』-2095年夏、達也たちは、雫から軽井沢の別荘へ招待を受ける。軽井沢を満喫する達也たちだが、ほのかと雫にはある思惑があるようでー。『十一月のハロウィンパーティ』-横浜事変の収束後、真由美の提案でハロウィンパーティが行われることになるのだが…。『美少女魔法戦士プラズマリーナ』-スターズ候補生部隊『スターライト』に所属したリーナ。部隊の卒業課題として与えられた任務は魔法少女になること!?『IF』-これは起こりえたかもしれない可能性の一つ。深雪や真由美が歌って、踊る、アイドルになって芸能活動!?『続・追憶編』-2092年12月。中学生の達也と深雪は、深雪の「ニブルヘイム」の特訓をするため、巳焼島という小島を訪れる。『メランコリック・バースデー』-2096年3月24日。婚姻が可能な16歳を迎える前日に、深雪は何を想うのかー。『魔法科』10周年を記念した、BD/DVD特典小説などの電撃文庫化第2弾!
『九校戦』。そこでは毎年、全国から魔法科高校生たちが集い、熾烈な魔法勝負が繰り広げられる。大会六連覇がかかっている一高も熱気に包まれていた。新人戦クラウド・ボールの選手に選ばれたアリサも練習に余念がない。コンディションは万全。後は本番を迎えるのみだった。茉莉花も新人戦ミラージ・バットの選手候補に選ばれていた。候補は三人、出場できる選手は二人。栄誉ある九校戦に出場するためにしのぎを削っていた。もちろん、九校戦に熱を注いでいるのは一高だけではない。全国九つの魔法科高校が優勝という栄光を目指し、激突する!そして、いよいよ九校戦の幕が上がるー。
2095年9月。第一高校にある荷物が誤配される。その中身は未確認文明の魔法技術製品『聖遺物』。人知れず自動的に起動していてー。司波達也は、気がつくと森の中にいた。夢の中のような世界に困惑している達也の前に、深雪が現れる。妹と無事に再会できたことに安堵する達也だが、深雪は純白のドレスを身にまとい、国王の娘になりきっていて!?これは、いつもの『魔法科』ではない『魔法科高校』の物語。『魔法科』10周年を記念して、TVアニメ第1期パッケージに収録された『ドリームゲーム』を電撃文庫化!
魔法師選民思想過激派組織FAIRのナンバー2、ローラ・シモンはカリフォルニア州にあるシャスタ山を訪れていた。目的はレリックが眠るとされる遺跡の発掘。魔法が使える優等種が支配する社会を実現するための武器を求めて怪しい動きをしていた。FAIRの野望を阻止すべく、達也は魔法師人権保護団体FEHRとの提携のため、真由美をUSNAへ派遣する。FEHRの本部で思わぬ人物との再会に喜ぶ真由美と護衛として同行した摩利。FEHRの代表を務めるレナ・フェールとの交渉は順調に進んでいたが、提携の阻止を目論む勢力が真由美たちの背後に忍び寄り…!
九校戦を目に控え、第一高校も熱気に包まれていた。アリサはクラウド・ボールの代表候補に選ばれる。自身の他人と競い合うことが苦手なことへの克服のきっかけになるのではないかと前向きに受け止めていた。マーシャル・マジック・アーツ部も定例の三高との交流試合に向けて練習に熱が入る。特に茉莉花は今回の交流試合に闘志を燃やしていた。絶対に倒したい相手がいるから。一条茜。十師族に連なる一条家の長女にして、女子マジック・アーツ界の超新星とも言われるエリート。最強のライバルとの負けられない戦いに茉莉花が挑む!
FEHRとの提携交渉のためUSNAへ向かう真由美と遼介。優秀な魔法師の海外流出を防ぐために海外渡航が自粛されている中での渡航。自粛を要請している国防軍への挑発行為と受け取った情報部は、国を牛耳る陰の組織、元老院へ助力を求める。しかし、国内に残る達也にも策はある。魔法師の自由を確立するため、魔法の存在意義を示すため、達也が持つ最強魔法、マテリアル・バーストが放たれるー。一方、魔法大学のキャンパスでは普段と違う空気が流れていた。リーナが渡米しているため深雪の護衛として達也がそばにいることが増える。そのことにやきもきする、とある男女の姿が…。
魔法科高校での生活に慣れてきたアリサと茉莉花。今度こそアリサと同じクラスになりたい茉莉花は、月に一度のクラス振り分けテストでその夢を叶えるべく、試験科目である魔法の特訓に挑み始める。一方アリサも入部したクラウド・ボール部の活動に力を入れる。いまだに勝利への闘争心は少ないが、楽しんで活動をしていた。そんなある日、クラウド・ボール部部長の初音から、三高との対抗戦が決まったことを告げられる。初の対外試合に戸惑うアリサの対戦相手は、魔法の名家、二十八家に連なる一色家の出身でー。魔法科高校の生徒たちの波乱な青春が繰り広げられる!
メイジアン・カンパニーのメンバーは魔工院の設立準備を進めていた。達也は十師族の一員である八代家の隆雷に、学院長就任の打診をする。魔法資質保持者の人権自衛という目的のために、着実に行動していた。そんな中、加工途中のレリックを狙った魔法師犯罪が勃発。その背後には人造レリック盗難事件の犯人が属していたUSNAの魔法至上主義過激派組織『FAIR』の影が…。達也はこれに対抗するために同じくUSNAの魔法団体『FEHR』との接触を試みる。三つの組織が交わることでレリックを巡る争いが激化するー。