著者 : 佐竹アキノリ
魔人『銀霊族』が精霊王の心臓の力を使用して以降、世界は大混乱に陥っていた。各地に秘められていた精霊王の遺体が活性化し、その影響を受けた魔物が大暴れするようになってしまったのだ。銀翼騎士団の面々は平和のため、そして精霊王の遺体の力を回収するべく、砂漠のサンドラ王国へと旅立った。そこでラクダに乗ったりオアシスで休んだりと観光していたフェリクスたちは、炎帝と呼ばれる灼熱の大怪鳥の情報を耳にする。一方、銀霊族は人類への侵攻の準備を終えようとしていた。人類もまた、魔人の脅威に対抗して総攻撃を仕掛けるべく動き出し、各国の連合軍からなる兵が銀霊族の都を取り囲んでいた。
精霊王の遺物を奪って逃走した魔人ザルツを追い、オルヴ公国に向かったフェリクスたち。しかし、ザルツを捕まえるために砦に踏み込もうとすると、オルヴ公国のフリーベ騎士団がフェリクスの前に立ちはだかった。砦内部から魔人の気配がするにもかかわらず、フリーベ騎士団は魔人の脅威は既に取り除かれたと主張し、砦への立ち入りを拒んだ。とはいえフェリクスを制止している英傑セレーナも、国のこの指示に納得していない様子。いったん退くことにしたフェリクスたちは、直接捕まえる機会は逃したものの、裏で糸を引く存在も見えてきたと確信する。一行は魔人の動向を探るため、そしてちょっぴり観光を楽しむため、オルヴ公国の町を調査して回るのだがー。
銀翼騎士団長のフェリクスは、幻影魔導師のシルルカと騎士見習いの少女リタとともに、大精霊を狙う謎の魔人たちを追って、王都の北東の町・風の大精霊が住むシルフ精霊域へと向かうことになる。精霊と対話するために、花の精霊の末裔「花精人」のキララを加え、一行は山頂の町に辿り着く。天空に浮かぶ精霊殿は、結婚式などの祝い事の際にしか立ち入れないらしく、参列者として紛れ込もうとするのだがー。
銀翼騎士団の活躍により竜魔王は倒され、人類と竜魔人との長き戦いに終止符が打たれた。竜魔王が倒された今、次に必要なことは各地に残る竜魔人の残党を倒し、平和を守ることだと考えた騎士団長のフェリクスは、個人で世直し旅に出ようと考える。身分を穏すための幻影魔導が使える魔導師シルルカとともに地方を目指して城を発ったが、彼らの旅立ちを知ってついてきた少女リタも加わり、各地の名産品の料理に舌鼓を打ったり、温泉でくつろいだりしながら、三人は魔物を倒して小さな村の人々を救っていく。最強の騎士団長と獣人美少女たちの冒険の旅が、いま始まる!
フォンシエたちはカヤラ領北東の都市を占領していた水棲の魔王セーランを滅ぼした。しかしその後、突然旧首都が大量の魔物に襲われ、市民を連れて脱出せざるを得なくなった。なぜカヤラ領は頻繁に魔物に襲われるのか?フォンシエたちはその謎を解き明かすべく、旧首都にあるオーラー墓地に向かうことになる。やがて目的地にたどり着いたフォンシエたちは遺跡を発見する。魔物たちがこの地に集まる理由とはー。大人気ファンタジー、感動のクライマックス!
水源境で水神の加護を手に入れたフォンシエは、水棲の魔王セーランに奪われた都市を取り戻すため、兵団の力を借りようと王都に向かう。しかし、王国は吸血鬼の魔王モナクの侵攻を過剰に恐れており、王都の守りを固めるために兵は貸し出せないと突っぱねられてしまう。王都に住む者も辺境都市に住む者も、同じ民には違いない。それなのに、魔王セーランに支配された辺境都市は見捨てるという対応に憤ったフォンシエは、フィーリティアとともに独自に協力を募り、カヤラ領の奪還に向かうのだがー。
ヴィレムは宿敵アスターを打ち破り、長きにわたる因縁に幕を下ろした。しかし、聖域を巡る争いはまだ終わってはいない。北からは異民族が、南からはオーレムが率いるオーデン王国の兵たちが迫ってきており、魔術師団は挟み撃ちに合っていた。連戦により消耗した魔術師団は、オーレムの大規模魔術に苦戦を強いられてしまう。それでも夢と仲間のために倒れるわけにはいかないヴィレムは、機転を利かせて異民族とオーレムの兵をぶつけることに成功し、西へ一時撤退して態勢を整え直す。そしてヴィレムたちは改めて思いを一つにして、最後の決戦に向け、立ち上がるのだった。
昆虫の魔王を討伐し、獣人の自治区を救ったフォンシエたちは、カヤラ領に戻ってきて束の間の平和を享受していた。そんな折、東で魔物が増えてきたという噂を耳にし、応援のため一行は辺境の都市に赴く。到着した彼らが兵たちから話を聞くと、ぱったりと魔物が現れなくなっているという。いったい、なにが起きているのか。異変の原因を知るべく魔物たちの領域へと偵察に赴くも、なんの気配も感じられない時間が続く。なおも進んでいくと、猛烈な勢いで迫ってくる魔物に遭遇する。交戦は避けられず、フォンシエたちは剣を抜き、打ち倒していく。そうして倒した魔物には、何者かと争った形跡があった。その相手は、想像を絶するものだったー。
ノールズ王国とデュフォー帝国を巡る戦争が勃発する中、長年、暗躍し続けてきた敵がいよいよ姿を現した。宿敵、アスター・デュフォーによる宣戦布告を受ける形になったヴィレムは、対抗すべく兵を挙げることになる。ヴィレムは魔術師団の仲間とともに、聖域を背後に布陣するアスターの兵と対峙する。聖域が未来になにをもたらすのか、戦いの行く末にかかっていた。小競り合いや互いに牽制し合う焦れったい状況が続き、誰もが慎重になり迂闊に動けなくなっていく。そんな中、ヴィレムはとある作戦を計画し始めるのだがー。
村人の少年フォンシエは、カヤラ領を乗っ取っていた死霊の魔王を打ち倒し、幼馴染みの勇者の少女フィーリティアと平仮な日々を過ごしていた。ある日、カヤラ領の北では魔物がたくさん出るという噂があると、兵団に所属するアートスから伝えられる。自分の活躍の場もあるかもしれない、とフォンシエは仲間のシーナやミルカとともに向かう。相変わらずの賑やかな日々の中で、フォンシエには悩みもあった。村人だから、と共同体に加入するのを避けていたため、明確な役割も存在せず、自分にできることはなんなのか、考えずにはいられなかった。力を手に入れつつあるとはいえ、村人は勇者にはなれないのだった。
ルーデンス領の領主となったヴィレム・シャレットは、領内のみならず、諸外国との対応を迫られていた。暗躍し続けてきた敵の魔術師は、直接的に攻撃してくるだけでなく、隣国デュフォー帝国との関係でも影を見せるようになってきている。一方で、黒幕は一向に姿を見せなかった。なかなか尻尾を掴ませない相手に翻弄されるヴィレム。そんなある時、帝国と交戦中である南方の土地に、敵の魔術師の姿が見られたという連絡が入る。翻弄される一方のヴィレムにとって先手を打つことができる好機。今度こそ尻尾を掴んでみせるとヴィレムは密偵を送り出すのだがー。
村人の少年フォンシエは、勇者の少女フィーリティアとともに、束の間の平穏な生活を送っていた。フォンシエが活動を再開すべく魔物の駆除に出かけると奇妙な魔物に遭遇する。死んだはずの魔物が動いているのだ。謎は深まるばかり。そんな折、フィーリティアがかつて住んでいた都市アルマトの復興を行おうと考えていたことを打ち明ける。そこはフォンシエにとっても故郷であり、彼もいつかは同じ行動をしようと思っていたところだ。幼い頃、同じようにアルマトで襲撃にあったアートスたちも平和な都市の未来を思い描きながら、戦いに参加することを決める。だが、そこでも死した魔物が動くという異常事態に遭遇するのだったー。
貴族の末っ子ヴィレムは、古代の大魔術師レムの記憶を引き継ぎ、その才能を生かし魔術師として研鑽を積んでいた。ルーデンス領を巡る動乱を収めて領主となった彼は、さらなる発展を目指して、北のアバネシー領との交易を進めていく。発展の兆しが見えてきた折、ルーデンス領における怪しげな薬の話が話題に上り始める。何者かの暗躍の気配が匂う中、ヴィレムは新たな諸侯として王に謁見するように命令を受け、王都で渦巻く利権争いに巻き込まれていく。領民の平和を守るべく、ヴィレムの領主としての戦いが始まったー。
魔物がはびこり、農民ですら鍬を手に戦わねばならなくなった時代。15才になると女神と契約し、特別な加護ースキルと職業を得るとされていた。孤児の少年フォンシエは、魔物の襲撃を受けて燃える都市で逃げ惑っていた。大人たちはすでに逃げ出し、辺りにいるのは魔物ばかり。幼い彼は、大人は誰も助けてはくれないのだと恨みながらも、ただ生き延びるために足を動かすので精一杯であった。やがてフォンシエは安全な場所に潜んだところで、狐の獣人である少女フィーリティアを見つける。フィーリティアが魔物に襲われるのを見たフォンシエは、恐怖心との葛藤の末、敵へと挑みかかるのだがー。
貴族の末っ子ヴィレム・シャレットは、古代の大魔術師レムの記憶を引き継ぎ、その才能を生かして魔術師として研鑽を積んでいた。ある日、領主である父から騎士に叙任され、都市を治めることとなった。やがてヴィレムはシャレット領を長年荒らしてきた顔割れ族を打ち倒し、暗躍していた魔術師の陰謀を打ち砕くことに成功する。その後も騎士として順調に活動するのだが、彼が治める都市の北のルーデンス領では争いが絶えず起こっており、難民を巡ってその領との問題が激化しつつあった。そんな中、ヴィレムは父からの要請を受けて、ドラゴンに襲われた都市に向かうことになるのだがー。