著者 : 凪かすみ
皇后候補・雪理美と五龍が、宮城から忽然と消えた。皇帝・ショウ飛は自ら捜し出したい気持ちを抑え、丈鉄と伯礼に彼女の捜索を命じる。一方、知らせを聞いた朱西には心当たりがあった。西沙国との国交樹立を阻んだと、理美の存在を邪魔に思うその男ーー考仁の元へと出向いた朱西。冷ややかな気持ちで育ての父と対峙した朱西は、彼女の行方を追及するが「雪理美は死んだ」と言われて……!? 大切な思い出と「確執」を巡る、第8弾!!
志紅が雛花に告白したことにより、数々のすれ違いからようやく一歩進んだかに見えた二人。 しかも告白で開き直った志紅の恋着は留まることをしらず、雛花は押されっぱなし!! 一方で、知れば命がない皇室の秘密を知ってしまった雛花は、己に宿った女神(?)と命を懸けた謎解きに挑むことに。 ところがようやく見つけた答えは、まさかの後宮解散!?
「おいしい」と笑ってくれたらーーそれが、私の居場所。父が流罪となり、元服できずにいた真佐智。ある日、当代が異国に嫁ぐため一年後に空位となる、美味宮候補に選ばれる。神に食事を捧げるだけの閑職と知って都へ戻る決意をするも、料理経験のない真佐智は失敗ばかり。そんな中、世話係となった炊部の少年・奈津から「なぜ、美味宮になりたいんだ」と覚悟を問われ……!? 「食」で結び合う少年たちの和風ファンタジー!
各国の使節が訪れる外交の月を迎えた崑国。皇帝・ショウ飛は鳳家当主・朱西と休戦を結び、束の間の平穏に安堵していた。理美は料理の腕を認められ、西沙国をもてなすことに。ところが使節団にはグルザリ・シャーだけでなく、皇女アーシャの姿が。国交樹立に向け、婚姻による盟約の準備かと宮廷はざわめきだす。動揺するショウ飛を差し置き、理美の皇后内定者としての立場は揺らぎだして!? 自らの「道」を選び取る、激震の第7弾!!
「明晩から、陛下がこちらにお泊まりになられます」 帝位を簒奪した志紅の目的を探るべく、後宮脱出計画中の雛花に突如告げられた同衾宣言。 実は、志紅が新たに迎える四妃の中の一人に、魔物が擬態しているというのだ。 志紅が妃を娶るのも複雑だが、警護のために一緒に寝るのも……と心臓がもたない雛花の前に現れたのは、妃とは名ばかりの面々で!?
錬金術師カリオストロ伯爵、その弟子のアレクサンドルとともに、記憶喪失のまま旅を続けるセラフィーヌ。一行は、セラフィーヌがかつて住んでいたR女子修道院跡に向かう。そんななか出会った青年錬金術師シャルルの境遇に同情したセラフィーヌは、幻の薬草「マンドラゴラ」をあげてしまうのだが!?セラフィーヌの秘められた能力が豊かに花開く!錬金術師ラブロマンスは加速を始める…!
朱西が皇帝・ショウ飛の側を離れ、敵対する鳳家当主となった。そのため立后式は延期。理美は己にできることをしようと、食学を引き継ぐと決める。だが突然、地方県吏が一斉に徴税を拒み、宮廷は激震! 反逆罪で捕らえられそうになる県吏を庇ったのは朱西だった。ショウ飛と真っ向から対立する姿に、戸惑う理美。「食」と向き合い、本当に守るべきもののため理美が選ぶ道とは……!? 「俺はあなたの敵です」真の決別が近づく第6弾!!
武将軍・志紅(しこう)に淡い恋心を抱く公主の雛花(すうか)は、幼馴染の彼のため、特別な神の力を授かることができる【天后】になろうと勉強に励む日々。 ところがその志紅が、雛花の兄である皇帝・黒煉(こくれん)を殺して帝位を簒奪! しかも「今日から君は俺の妻だ」と告げ、雛花を後宮に拘束してしまう。 大好きだった人の豹変に、雛花はあの手この手で脱走を図り、目的を探ろうとするが!?
朱西の秘密を知り、彼を守るため皇后となる道を選んだ理美。料理を作る余裕もないまま、立后式に向け皇后教育が始まるが、講師となったのはその朱西だった。一生抱え続けると決めた胸の痛みを隠して微笑み合う2人。しかし皇帝・ショウ飛の元に、和国人の皇后内定に反対する意見書が届けられる。宮廷の利権と思惑が立ちはだかる中、3人の恋は思いがけない方向に動き出しーー!? たったひとつの「嘘」から運命が激動する第5弾!!
互いへの想いを封じた理美と朱西。さらに皇帝・シヨウ飛に「皇后になって欲しい」と言われ、理美は落ち着かない毎日を過ごしていた。そんなある日、元気がない五龍のため、神気に満ちた旧都・氾因に滞在することに。そこで見つけた鏡をきっかけに、奇妙な現象が起こり始める。臥せってしまったシヨウ飛に料理作りながら、原因を調べだした理美は、朱西の秘密を知ってしまい……!? 大切な居場所を守るため、決断の時が迫る第4弾!!
セラフィーヌはいつも繰り返し同じ夢を見る。一つ目はヴェルサイユ宮殿の夢、二つ目は雪山で逃亡している夢、三つ目はR女子修道院の夢…そしてある朝目覚めると、そこには美貌の錬金術師・カリオストロ伯爵と助手のアレクサンドルがいた。セラフィーヌは記憶を失っており、自分が何者なのか分からぬまま伯爵の手伝いを始めるのだが、次第に錬金術師的な才覚を発揮するようになって…!?
女神の不興を買ったとして断罪された王子フォルシティアは、流刑地ラタ島へと送られた。島の領主の娘エディスは王子に惹かれ、足繁く館に通っていたが、幼なじみの青年ルウェインとの縁談が持ち上がる。抵抗するエディスに業を煮やした家族は、王子と離れれば諦めるだろうと考え、強引にエディスを本土へと送ってしまう。その頃、王国本土では邪教徒による少女誘拐事件が相次いでおり…!?
百年もの間ほぼ鎖国状態だった西沙国と、崑国の国交樹立話が持ち上がった。理美は過酷な交渉でお疲れ気味の皇帝・ショウ飛の心身を癒やすため、専属のお夜食係に任命される。名誉ある役目に意気込む理美だが、朱西と一緒に過ごす時間は徐々に少なくなっていく。一方、理美への恋心を自覚した朱西は自分の気持ちを封印しようとするが……? この恋は、忘れないといけない夢だったーー。3人のせつない想いが交差する、第3弾!!
三条女御の策略にハマり、呪詛をかけた犯人に仕立て上げられた塔子。冤罪を晴らす決定的な証拠を手に入れるまで、宮中の混乱に乗じて故郷・熊野に帰ることに。「必ず、戻ってきてください」-明槻との約束を果たすためにも、身の潔白を証明して入内を果たしたい。なりゆきで始まった東宮妃の塔子に、国母として戦い抜く自覚が芽生え…!?平安恋絵巻最終巻!
明来告知ーーそれは、四人の妃嬪が新皇帝の寵愛を争う儀式。料理好きな皇女・理美と食学博士の朱西は、儀式前の妃嬪達の心を落ち着かせるよう、後宮で料理番の任務を命じられる。個性の強い四夫人を相手に奔走する理美。一方、皇帝・ショウ飛は五龍に会う名目で頻繁に理美の元を訪れていた。朱西は女性に興味がなかったショウ飛の変化を喜びつつも、内心は複雑。そんな折、儀式で使う大切な宝珠が何者かによって盗まれてしまい!?
東宮・明槻の父である上皇の妻・三条女御が懐任ー。ともすれば、妃のいない明槻の立場が危うい状況となり、入内を待つ身だった塔子も複雑な心境だ。そんななか、上皇と女御の娘の袴着に明槻が袴着親として呼ばれ、塔子も参加。しかしその祝席で、塔子は三条女御に異様な敵意を向けられ、得体の知れない不安を覚える。しかも原因は、上皇にあることが分かり…!?
『おいしい』-その一言が私の居場所になる。和国で神に捧げる食事を作っていた理美は、大帝国崑国への貢ぎ物として後宮入りすることに。その際、大切な故郷の味を奪われそうになった所を食学博士の朱西に助けられる。彼の優しさに触れた理美は再会を胸に秘め、嫉妬渦巻く後宮内を持ち前の明るさと料理の腕前で切り抜けていく。しかし突然、皇帝不敬罪で捕らえられてしまって?「食」を愛する皇女の中華後宮ファンタジー!!
なりゆきで女帝・縋子に献上された七弦琴を披露することになった塔子。そんな彼女の指導を、東宮・明槻の異母弟・二の宮がすることに。塔子にすれば天の助けだが、明槻にとっては面白くない様子。ところが、その琴が何者かによって盗まれた!!事が明るみに出れば、東宮の責が問われてしまう。早く見つかってほしいと願う塔子に、二の宮が思わせぶりな言動をしてきて!?
異母弟・三の宮と激突した明槻が心配な塔子は、後を追って東宮御所へ。 しかし彼を待ってたはずが、気づけば朝で、隣には明槻が寝ていた!! これはまさかーーと盛大な勘違いをする塔子の元に、再び苑子の母・省子から文が届く。 真意がわからなぬまま誘いを受けた塔子に、彼女は 「姫の産む子が若君であれば、引き取っていただけませんか?」と衝撃の提案をしてきて……!?