著者 : 大槍葦人
竜との死闘から、4年。アッヘンバッハ公爵領から抜け出したレイジは、貴族のお嬢様・エヴァの護衛の任に就いていた。「レイジ、わたくしを、守るのだわ」ラルクの情報を手に入れるため、エヴァの命を狙う襲撃者を“森羅万象”の力でなぎ倒していくレイジ。ある日、12歳になった彼女の元に貴族が集う夜会の招待状が届く。王子も出席する夜会で世界に蔓延る悪が牙を剥く。エヴァに忍び寄る魔の手の数々、そして明らかになるこの世界の真実、全ての思惑を打ち砕くため、全知全能者の能力を解放したレイジによる反撃攻撃が炸裂するー!
異世界転生した少年・レイジ。しかし黒髪・黒目の彼は人々から忌み嫌われ、行き着いた先は炭鉱発掘の奴隷だった。劣悪の環境下で唯一の味方は彼を弟のように扱ってくれる金髪の少女・ラルクのみ。「アンタの黒髪と黒目、あたしは好きだなぁ」彼女と一緒にいられるだけで幸せだった。しかし、落盤事故が発生しラルクと離れ離れになってしまう。命の危機に瀕した彼だったが、彼の前に現れたのは転生した者しか扱うことができない“森羅万象”の能力だった。それは世界の理を理解、世界すらも統べることができるものー。誰よりも大切な少女に再び出会うため、彼の冒険が始動する!
ロザが、殺人を犯したー。調律師・朝倉冬治は、永峰あきらの義父・殿村秀臣の殺人と機巧体管理法違反の容疑で逮捕収監され、世間にはアリスに対する批判の嵐が吹き荒れる。資産家・喜田、探偵・三ツ橋らの尽力で幸いにも釈放される冬治だったが、世間から身を隠すことを余儀なくされ、依然としてロザの行方は知れないままだった。そんな中、ある女性が冬治への接触を試みる。その女性とは、アリスの開発者・千早響子博士。ロザの行方を知るという彼女の口から語られるのは、アリスの誕生にまつわる、哀しき物語だった…。幾多の断片は互いに絡み合い、ロザへと収斂する。果たして冬治は、“あきらの心”を救うことができるのか?頼もしき仲間たちの助けを得て、物語は終幕へとひた走るー。伊吹契×大槍葦人のタッグが贈る“未来の童話”、ここに完結ー。
探偵見習い・舘村久志の勤務する探偵事務所に持ち込まれた久々の依頼、それはフィオというアリスの捜索だった。調査を開始した舘村は、資産家・喜田がフィオそっくりのアリスと共に写っている写真を入手し、勢い余って喜田邸に侵入してしまう。しかし、喜田邸では既に、もう一人の招かれざる客が調査を行っていた。トジコと名乗るアリスが、舘村と同じ写真を見てここに来ていたのだ。けれども、トジコはフィオを捜しにきたのではなかった。彼女が追っているアリスの名は、ロザー。奇妙な共犯関係を結び、外貌の似通ったアリスたちが闊歩する騙し絵の如き館を調査していく舘村とトジコ。二人は真実に辿りつき、フィオとロザを見つけ出すことができるのか…。これは、朝倉冬治の物語に連なる、もうひとつの機巧少女譚。伊吹契×大槍葦人のタッグが贈る“未来の童話”、憂愁の第二幕ー。
高性能アンドロイド・アリスーその普及に伴い、彼女たちの人格プログラム改修を行う“調律師”たちも、あちこちに工房を構えるようになっていた。ある日、そんな調律師の一人である朝倉冬治の工房を、一体のアリスが訪ねた。ロザと名乗ったその機巧少女は、一五年前に別れた冬治の幼馴染・永峰あきらと瓜二つの外貌を持っていた。戸惑いながらも他人の空似かと思う冬治だったが、あきらを想起させる行動を繰り返すロザに対し、次第に疑念を募らせていく。彼女は一体、あきらとどのような関係にあり、何のために工房を訪れたのか…。星海社FICTIONS新人賞選考会で絶賛を浴びた、美しくも哀しき抒情詩、装画に大槍葦人を迎え、遂に刊行ー。
レヴェトリア空軍のエースパイロット・クラウゼは、ある日突然、“内戦解決の切り札”とされる重要人物の補佐を命じられる。待っていたのは、わずか16歳の少女アンナリーサ。彼女は名門ラムシュタイン家のお嬢様で、国の最高学府を11歳で卒業した天才なのだという。「戦争なんてすぐに終わらせてあげるわ」ワガママ放題の“小さな魔女”が巻き起こす様々なトラブルを前にクラウゼは、無事に彼女の騎士を務め上げることができるのか?そしてアンナリーサは、本当に戦争を終結させられるのかー?“ワガママ魔女”と“ヤサグレ狐”が織り成す、現代の御伽噺。