著者 : 寺田海月
黄昏街の殺さない暗殺者黄昏街の殺さない暗殺者
裏社会では名の知れた殺し屋・レヴンは、貴族の文化である「菓子」を市民に広めようとし、自ら店を切り盛りする巷では話題の貴族令嬢・カミーリアから、ある依頼をされる。それは「傍にいて、誰も殺すな」という、奇妙な内容だった。陽の下を生きてきたお嬢様と、闇の世界を這いずってきた暗殺者。死の眠りを与える者と、生の笑顔を与える者。まったく別の生き方をしてきた二人は、時に対立しながらも日々を過ごす。しかし、その裏では国を揺るがす巨大な陰謀が蠢いていたー。これは「菓子」と「死」が彩る、とある国での物語…。
閉鎖学園のリベリオン閉鎖学園のリベリオン
ゲーム好きの少年・珪が入学したのは、全国から学生が集められ、ロボットによる公平な教育を受けられるという『倫理学園』と呼ばれる都市型学園。しかし、そこにはゲームショップはおろか、炭酸飲料の自販機もないほどの「健全」ぶりで、珪は窮屈な日々を過ごしていた。だがあるとき彼は、恐ろしい事実を目撃する。それは素行の悪い者を捕え、脳にチップを埋め込んで人格矯正しようとするロボットたちの姿だった。「この学園は、狂っている」。珪は仲間たちと共に、学園に反旗を翻す。学園に上がった『反逆』の狼煙。果たして『自由』を賭けたゲームの行方は!?
秘密結社とルールと恋秘密結社とルールと恋
黒い三角の頭巾をかぶり、二つの穴から目だけを出した連中が集う。俺たちは秘密結社だ。今日も胸の前で指を組み、誓いの言葉を叫ぶ。 「ラヴ!!」 と。 不純異性交遊禁止の校則に逆らい、恋をするため。俺たちは今日も集うのだ。ああ、けれど俺の恋はきっと、秘密結社の力でも叶わない。なぜなら俺が恋する人は、校則を定めた張本人 ── 生徒会長円城あかり、その人なのだから。
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