著者 : 小林一星
亡き姉・飛鳥の残した「時を超える」現象を巻き起こす魔導書『シュレディンガーの猫探し』。その行方と手がかりを探すため、「迷宮落としの魔女」焔螺と、その助手(使い魔?)の令和は、級友・芥川の故郷である猫又村を訪れる。しかしそこには、数多の妖怪伝承と不思議な能力を持つ巫女が待ち受けていた。閉鎖的な村の風習と、謎多き伝承の数々。「謎とは、真実を隠したいという誰かの『想い』だ。良くも悪くも、人の心が生み出したヴェールなんだ」-村の秘密のヴェールが剥がされるとき、明らかになる「約束」と「物語」。シリーズ第3弾!
飛鳥姉さんの死の真相を弥生に伝えるべきか悩む令和。そして、飛鳥の死後起こるようになった弥生の未来視&過去視じみた現象「やよいトリップ」-。折しも東高の文化祭「七夕祭」の直前、空から光と共に予告状が届く。その予告状は暗号文でできていて、予告状の差出人は「東高五十面相」。それは、死んだ飛鳥が過去に起こした、ある事件を模倣したものだった。事件を「迷宮」に落とす「迷宮落としの魔女」とその助手・令和は模倣事件を迷宮入りにすることで、「やよいトリップ」の解決を目指すが…。探偵と魔女の知恵比べ、小学館ライトノベル大賞審査員特別賞、第二幕★開宴。
探偵は“真実”を求め、魔女は“神秘”を求める。そして時に、人には解かれたくない謎があり、秘密にしておきたい真実があるー。とある事件をきっかけに訪れた洋館で、僕は一人の魔女に出会う。「解かれない謎は神秘と呼ばれる。謎は謎のままーシュレディンガーの密室さ」魔女・焔螺は謎こそ神秘と考え、この世を神秘で埋め尽くしたいのだと言う。事件を解決する「名探偵」と、謎を謎のままにしておきたい「迷宮落としの魔女」との、ミステリーとは似非なる知恵比べが始まる!第14回小学館ライトノベル大賞・審査員特別賞受賞作。