著者 : 小泉まりえ
あたし、真山ゆうみ。17歳。でも、ただの17歳じゃない、彼氏いない歴17年の17歳なの。今年の夏こそ、素敵な彼氏をつくる!その意気ごみで、友達と計画したナンパ目的の旅行。女の子3人だけの、あぶない旅行。行き先は、もちろん、海。そこで、あたしたち、計画どおり、男の子たちにナンパされたんだ。みんな、すごくかっこいいし楽しいし、もうサイコー。そして、東京で再会したんだけど…。
大好きだったセンパイが卒業する日、あたし、勇気を出して告白する決心してたんだけど、センパイには、つきあってる人がいたの。告白もできずに失恋しちゃったあたし。センパイのことは早く忘れなくちゃ、新しい恋をしなくちゃ、そう思うあたしに、同じクラスの岩館くんが告白してくれたんだ-。あたしも岩館くんのことが好き、だと思うんだけど…ダメなの、気がつくと、あたし、いつもセンパイのこと考えちゃってる…。
尚之は、生まれて初めてできた、彼氏って呼べる人。大好きな人。あたし、今、世界じゅうで一番のしあわせ者だよね。あたし、中野木綿子。高校2年。元気でノリがよくてっていうタイプの女の子。自分では、この性格、けっこう好きなんだけど、困ったことに、尚之の好みのタイプは、あたしとは正反対の、おとなしくて物静かな子なんだ。だから、あたし、尚之の前では、彼に合わせて、おとなしい子してたんだけど…。
あたしがずっと片思いしてる相手、村木くん。村木くんの彼女、しのぶ。あたし、高2の春のクラス替えで、ふたりと同じクラスになっちゃって、しかも、しのぶとは、一番の仲よしになっちゃって-。あたし、わかってる。村木くんがあたしに親切にしてくれるのは、あたしがしのぶの友達だからで。そんな村木くんに期待しちゃうあたしって、ホントにバカだよね…。だけど、どうしてもあきらめられない…。
「来年のクリスマスは、絶対彼氏と過ごす!」あたし、沢村のえ。高校2年。去年の12月24日、仲よしの律子とふたり、お互いに宣言しあったんだけど-。律子には、しっかりカズくんっていう彼氏ができちゃって、でも、あたしには、彼氏どころか、まだ、好きな人さえいないの…。今年も、ひとりで過ごすクリスマスなの?このまま、恋のできない女の子のままなの?そんなの、ヤダよーっ。
勝俣くんは、いつもあたしにちょっかいを出してくる、同級生の男の子。ただちょっと、ほかの男の子よりも仲がよかっただけなのに。「勝俣くんって真由子のこと好きらしいよ」そんな噂を聞いてから、あたし、みょうに彼を意識するようになっちゃってた。そして、いつのまにか、彼を好きになっちゃってた。でも、彼の気持ち考えると、はぁ〜、溜め息。だって、彼の本当の気持ちはわからないわけだし、彼もあたしの気持ち知らないし…。
中学時代、友達に「山瀬くんのこと好きなの。協力して」っと頼まれて、あたし、NOって言えなかった。本当は、山瀬くんのこと、あたし自身が、ずっと好きだったのに…。あたし、岡林千絵。高2の夏休みに、同級生の由姫子とバイト始めたんだけど、なんと、同じお店で山瀬くんが働いていたの。これって、運命の再会、と思いきや、由姫子にも「山瀬くんのこと協力して」って頼まれちゃったの。あたし、いったいどうすればいいの…。
あたし-渡辺陶子、高校2年-は、同級生の阿部久信くんに片思い。でも、それは、絶対に秘密なの。仲よしのやっちゃんにも、「好きな人なんかいない」って、嘘ついちゃってる。だって、友達に相談すれば、「告白しなよ」って言われるにきまってるもん。あたしに、告白なんてできるわけないし、だから…。と、ところが、“あたしが、阿部くんのこと好き”っていう噂が、いつのまにか広まっちゃってたの!えっ、どうして…?
あたし、隣のクラスのケースケくんのこと、ただいつも、見つめてるだけだった。ケースケくんに、片想い、してた…。あたし、石橋めぐみ。高校1年。いつも、みんなに、ボーッとしてるっていわれてる。そんなあたしが、ありったけの勇気だして、ケースケくんに告白して、なんと、おつき合いしはじめて、そしてファーストキス…。-これって、永遠のハッピーエンド、のはずだったのに…。そう信じてたのに…。