著者 : 小泉まりえ
勝俣くんは、いつもあたしにちょっかいを出してくる、同級生の男の子。ただちょっと、ほかの男の子よりも仲がよかっただけなのに。「勝俣くんって真由子のこと好きらしいよ」そんな噂を聞いてから、あたし、みょうに彼を意識するようになっちゃってた。そして、いつのまにか、彼を好きになっちゃってた。でも、彼の気持ち考えると、はぁ〜、溜め息。だって、彼の本当の気持ちはわからないわけだし、彼もあたしの気持ち知らないし…。
中学時代、友達に「山瀬くんのこと好きなの。協力して」っと頼まれて、あたし、NOって言えなかった。本当は、山瀬くんのこと、あたし自身が、ずっと好きだったのに…。あたし、岡林千絵。高2の夏休みに、同級生の由姫子とバイト始めたんだけど、なんと、同じお店で山瀬くんが働いていたの。これって、運命の再会、と思いきや、由姫子にも「山瀬くんのこと協力して」って頼まれちゃったの。あたし、いったいどうすればいいの…。
あたし-渡辺陶子、高校2年-は、同級生の阿部久信くんに片思い。でも、それは、絶対に秘密なの。仲よしのやっちゃんにも、「好きな人なんかいない」って、嘘ついちゃってる。だって、友達に相談すれば、「告白しなよ」って言われるにきまってるもん。あたしに、告白なんてできるわけないし、だから…。と、ところが、“あたしが、阿部くんのこと好き”っていう噂が、いつのまにか広まっちゃってたの!えっ、どうして…?
あたし、隣のクラスのケースケくんのこと、ただいつも、見つめてるだけだった。ケースケくんに、片想い、してた…。あたし、石橋めぐみ。高校1年。いつも、みんなに、ボーッとしてるっていわれてる。そんなあたしが、ありったけの勇気だして、ケースケくんに告白して、なんと、おつき合いしはじめて、そしてファーストキス…。-これって、永遠のハッピーエンド、のはずだったのに…。そう信じてたのに…。