著者 : 小泉まりえ
あたし、うちの高校のセンパイ、匠くんが大好きなの。完全な片思いだけど…。そんなあたしが、なんと、東京に引っ越すことになっちゃったんだ…。このまま転校したら、匠くんと会うことすらできなくなる。だから、あたし、ありったけの勇気ふりしぼって、匠くんに告白したんだけど…、結果は、あっさりふられちゃった…失恋…。あたし、匠くんのことは、もう、きっぱり忘れるって決めた…。ところが-。
「別れてほしいって、彼女に話したよ」カズトの言葉が胸に響く。カズトのこと、信じててよかった。待っててよかった…。カズトに彼女がいること知ってて、告白しちゃったあたし。ようやく、セカンド・ガールからファースト・ガールになれて、しあわせいっぱいのはずなのに、心の中のずっと奥、不安な気持ちが、ポツンと芽を出してる。だって、セカンドのつぎは、ファーストだけど、ファーストのつぎは、別れ…。
カオルとつきあいはじめて6か月。カオルのこと大好きだけど、問題もあるのよね。だって、カオルって、デートはいつもラーメン屋さんで、ムードのかけらもないの。ところが、そんなカオルが、急にロマンチックなやさしい彼氏に変身しちゃったんだ。これで、カオルとロマンチック・クリスマスできるって、よろこんでたんだけど…。なんと、カオルのこと、ママにぜんぶばれて、大変なことになっちゃったの。
あたし、川島舞子、高校2年生。16歳。で、高杉薫は、あたしの大好きな彼。あたし、カオルとは、ずっと一緒にいたい。そして、カオルも、あたしと同じ気持ちでいてくれてる…。そう思ってたんだけど…。夏休みになってから、カオルってば、毎日バイトで、全然会ってくれないの。しかも、ひさしぶりのデートはすっぽかすし、なんのバイトをしているのかさえ教えてくれない。カオルのこと、信じていたいけど…。
あたし、川島舞子、高校2年生。16歳。で、あたしの彼の名前は、高杉薫。カオルとは、友達の紹介でつきあいはじめて、2か月とちょっと。もうそろそろ、ファーストキスかな…、なんて思ってたんだけど、なんと、あたしたち、ふたりだけで、1泊旅行にいくことになっちゃったんだ。1泊旅行だなんて…、キスどころか、それ以上にいっちゃう可能性だって大じゃない。あたし、どうしたらいいんだろう。
あたしね、小学校のときも、中学校のときも、ずっと、ずーっと、好きな人がいなかったの。両思いどころか、片思いもなし…。あたし、中村リナ。15歳。今日からピカピカの高校1年生。だけど、今どき、15歳にもなって、こんなのって、めずらしいよね。ところが。なんと、高校の入学式で、好きって思える人を見つけちゃったんだ-。あたし、15年ぶんのパワーをそそいで、がんばってアタックしまくったんだけど…。
あたし、原田詩織。今日で中学校を卒業した15歳。で、彼の名前は、中島翔太。あたしたち、クラス公認のカップルだったんだ。それなのに、翔太ってば、大切な制服の第2ボタン、ポイなんて、簡単に下級生の女の子にあげちゃったのよ。ひどいと思わない。だから、あたし、翔太のこと大好きなのに、「翔太なんか、大キライ!」って言っちゃったの。だけど、そうしたら、あたしたち、ホントにダメになっちゃったんだ…。
あたし、飯島依子。高校2年。好きな人は、同じクラスの成田薫平クン。ところが、あたし、なんと、薫平クンから、「久保田亜子サンのこと、好きなんだけど」って、相談されちゃったんだ…。でも、あたし、薫平クンのことをとられたくなくって、亜子には好きな人がいるって、ウソついちゃったの…。薫平クンの思いをじゃしたって、あたしのこと、好きになってもらえるわけでもないのに…。
あたし、奥山つかさ。高校1年。彼氏どころか、好きな人さえいないあたしは、たいくつな、たいくつな夏休みを過ごしていたんだ。そんなあたしが、親友の文香のバイト先で見かけた藤井クンっていう男の子に、なんと、ひとめぼれしちゃったの。藤井クンを紹介してもらったあたしは、思いきって告白して、OKの返事をもらったんだけど…。あたし、藤井クンが、中学時代の元彼女と一緒にいるところ、見ちゃったの…。
「あたし、康平クンのこと好きなの」千晶のセリフに、あたしは耳を疑った。康平はあたしの好きな人-彼氏だよ。千晶は、あたしの親友。千晶に好きな人ができたら、絶対協力しようって思ってた。なのに…。あたし、いったいどうしたらいいの。
あたし、立原真帆。高校1年。じつは、あたしと妹の奈美は、ふたごなんです。しかも、まるで鏡を見てるみたいにうりふたつなの。だけど、あたし、小さい頃から、ずっと、奈美になりたいって思ってた。だって、あたしは、自分に全然自信がなくて、すごく消極的なのに、奈美は、あたしとは正反対で、いつも自信満々で積極的なんだもん…。そんなあたしが、なんと、奈美と同じ人を好きになっちゃったの…。どうしよう…。
彼氏にするなら、絶対、みんなに自慢できるような、かっこいい男の子じゃなきゃイヤ。ずっとそう思っていたあたしが、高校入学早々、そんな理想どおりの彼に出会ったの。-夏目秀行クン。あたし、夢をかなえるために、がんばって告白の手紙を渡して、なんと、夏目クンからOKの返事をもらったんだ。ところが、夏目クンは、トクテーの女の子とは、つきあう気がないっていう噂が…。
晃は、あたしにとって、生まれて初めての彼氏、ふふふ。いいよね、彼氏っていう響き。ところが、最近、晃の様子がおかしいの。あたしの話にうわの空だったり、朝の待ち合わせにこなかったり、せっかくのデートに友達を連れてきたり…。まるで、あたしとふたりっきりになりたくないみたいな…晃。あたし、晃のこと、ずっと好きだからね。晃のこと、信じてるからね。晃、お願いだから、これ以上、あたしを不安にさせないで…。
ケイタのこと好き、大、大、大-好き。こんなに大好きなのに、片思い。決定的な片思いなの。だって、ケイタは、今をときめくスーパーアイドルなんだもん…。あたし、池沢緑。田舎の県立高校に通ってる、ごくごく平凡な高校2年生。はぁ…、どんなに好きでも、ケイタが、あたしの存在すら知らないんじゃね…。だけど、これは本気の恋。あたし、信じてる。いつかきっと、ケイタに会えるって…。
あたし、真山ゆうみ。17歳。でも、ただの17歳じゃない、彼氏いない歴17年の17歳なの。今年の夏こそ、素敵な彼氏をつくる!その意気ごみで、友達と計画したナンパ目的の旅行。女の子3人だけの、あぶない旅行。行き先は、もちろん、海。そこで、あたしたち、計画どおり、男の子たちにナンパされたんだ。みんな、すごくかっこいいし楽しいし、もうサイコー。そして、東京で再会したんだけど…。
大好きだったセンパイが卒業する日、あたし、勇気を出して告白する決心してたんだけど、センパイには、つきあってる人がいたの。告白もできずに失恋しちゃったあたし。センパイのことは早く忘れなくちゃ、新しい恋をしなくちゃ、そう思うあたしに、同じクラスの岩館くんが告白してくれたんだ-。あたしも岩館くんのことが好き、だと思うんだけど…ダメなの、気がつくと、あたし、いつもセンパイのこと考えちゃってる…。
尚之は、生まれて初めてできた、彼氏って呼べる人。大好きな人。あたし、今、世界じゅうで一番のしあわせ者だよね。あたし、中野木綿子。高校2年。元気でノリがよくてっていうタイプの女の子。自分では、この性格、けっこう好きなんだけど、困ったことに、尚之の好みのタイプは、あたしとは正反対の、おとなしくて物静かな子なんだ。だから、あたし、尚之の前では、彼に合わせて、おとなしい子してたんだけど…。
あたしがずっと片思いしてる相手、村木くん。村木くんの彼女、しのぶ。あたし、高2の春のクラス替えで、ふたりと同じクラスになっちゃって、しかも、しのぶとは、一番の仲よしになっちゃって-。あたし、わかってる。村木くんがあたしに親切にしてくれるのは、あたしがしのぶの友達だからで。そんな村木くんに期待しちゃうあたしって、ホントにバカだよね…。だけど、どうしてもあきらめられない…。