著者 : 岡野麻里安
「恋も知らずに結婚するなんて、そんなの嫌!」甘やかされて育った男爵令嬢アンは、親の決めた結婚が嫌で、双子の弟を身代わりに城を飛びだす。男装姿のまま城下で出会ったのは、銀髪にエメラルドの瞳の貴公子。名も知らぬ青年に恋心を抱いたアンは、チョコレートハウスに迷い込む。甘い香りが漂う店の奥には磨きこまれたカウンター。そこでアンを待っていたのは、エプロン姿をした息を呑むほどの美青年だったー。
児童園に暮らす没落伯爵家の娘アナベルの前に、突如現れた金髪の美青年。国中の女性が憧れる第三王子エドガーだ。王位継承の儀式で花嫁候補に選ばれたと告げられ、アナベルは花嫁教育を受けることに。三月後の舞踊会までに彼女が処女を喪えば、エドガーは王位継承レースから脱落する。だが弟を失脚させたい兄王子たちにアナベルは媚薬を飲まされ…王冠を賭けて嵐のような三ヵ月がはじまる!
後宮一の美姫と言われる桜紅鈴は、皇帝の寵愛を受けながらも訳あって処女のままだった。だが、引き裂かれて二度と逢えぬと思っていた恋人、劉子翼との再会が紅鈴を変えてしまう。皇帝の影武者として現れた子翼に強引に処女を奪われた紅鈴は、それでも彼を憎めない。堰を切ったようにあふれでる思いを止められず、皇帝の留守中に逢瀬をくりかえす二人。密会はついに周囲の知るところとなり、二人は最後の賭けにでることに…!
夏国の皇都、天陽。高官の父から突如、後宮入りを命じられた桃玉は、幼馴染みと駆け落ちをするも夜盗に襲われてしまう。危ういところを黒髪の美青年に助けられるが、胸の小ささをからかわれたあげく、唇を奪われる羽目に。翌日、後宮に連れていかれた桃玉が皇帝の寝所で会ったのは、最悪の出会いをしたあの青年。いきなり子作りを迫られるが、意地悪な物言いと裏腹の彼の優しさに触れ、桃玉の心は揺れ動く…!
明智遼は警視庁キャリアの美青年。科学では解決できない心霊事件を担当する窓際部署、逢魔刻対策特別課(通称・ゼロ課)の一員だ。ようやく結ばれた恋人の美貌の私立探偵、仰木雪鷹と都内のマンションで甘い「新婚生活」を送っている。そんな遼に突然、海外異動の内示が下る。時期はクリスマス直前。なんと、それは遼の父で警視総監の御杖礼文が雪鷹と別れさせるため、人事にねじこんだ話だった…。
警視庁の逢魔刻対策特別課(通称・ゼロ課)で怪奇事件を担当する明智遼は、日本人離れした美貌の持ち主。私立探偵の仰木雪鷹から猛烈なアタックを受け、傍から見れば恋人関係になっていた二人だったが、紆余曲折の末、ついに温泉旅行で結ばれることに!?そんな遼の前に、九年前に死んだはずの憧れの刑事が色情霊となって現れる。思わぬ「再会」に揺れる遼の心。雪鷹との絆が今、試される…。
熊野での戦いを終え、実家の花守神社に戻った卓也。薫も七曜会に復帰し、原宿のマンションで妹の透子と暮らしはじめた。だが、そんな矢先に異変が起こる。卓也が外出先から戻ると、神社の境内が妖しい霧に包まれ、中に入れないのだ。しかも、霧の中には卓也の家族と、遊びに来ていた透子が閉じ込められたまま。はたして、卓也と薫は家族を救い出せるのか?そして、気になる二人の恋の行方はー。
八雲泉は新宿二丁目にある妖しい両替商『玉屋』のアルバイト。社長の美青年・諏訪雪彦と婚約し、高級マンションでのラブラブ同棲生活を楽しんでいた。だが、二人の関係を知った泉の父親は結婚に猛反対。泉を実家に連れ戻そうとする。それに乗じて二人の仲を引き裂こうと画策する雪彦の異母弟・瀬名千晴、さらには九尾の妖狐・斉牙も現れて…。相次ぐ逆風に、二人の愛の灯はかき消されてしまうのか。
高校一年生の少年・八雲泉は絆と妖の小判を両替する『玉屋』のアルバイトで、社長の美青年・諏訪雪彦と同棲中。だが、二人の仲に反対する先代・桃爺が雪彦に見合い話を持ってくるので、泉は落ち着かない日々を過ごしている。そんなある日、『玉屋』に挙動不審な客が訪れる。客の話によると雪彦の故郷、遠野で事件が起きているらしい。急遽、遠野にむかった二人の前に、九尾の妖狐・斉牙が立ちはだかる。
高校一年生の少年、八雲泉は、妖しい両替商『玉屋』社長の美青年、諏訪雪彦とようやく「恋人同士」になった。しかし、ある事情で最後の一線は越えていない。そんな折、雪彦が仙台にある妖の町、六部町に出かけて消息を絶った。時を同じくして、『玉屋』に泥棒が入る。盗まれたものは「絆」と「キス」。消えた雪彦を追って六部町に入った泉は、そこで不思議な婚礼に招かれた。だが、それは町の支配者の恐るべき罠だったー。
高校一年生の少年、八雲泉は、妖しい両替商『玉屋』社長の美青年、諏訪雪彦と、小田原への二泊三日の出張査定に行くことになった。同居人以上恋人未満の雪彦との「初めての二人きりの旅行」に緊張する泉。ところが、先輩アルバイトの鷹宮往人ら『玉屋』の仲間たちがくっついてきたため、雪彦との仲がぎくしゃくしはじめる。そんな時、「絆」の査定に現れた「客」のなかになんと鷹宮の死んだはずの父親が。
高校一年生の少年、八雲泉は絆と妖の小判を両替する両替商『玉屋』でアルバイトしつつ、社長で美貌の青年、諏訪雪彦と不自然な同居生活を送っていた。恋人でもないのに雪彦と同じベッドで眠り、恋人同士のように暮らす意味はあるのか?悩みながらも泉は行方不明の家族を捜すため、雪彦とともに妖の町へむかう。だが、そこには『玉屋』の商売敵『鍵屋』の主で九尾の妖狐、斉牙が恐るべき罠を張り巡らし、待ち構えていた。シリーズ第2弾。
高校一年生になったばかりの美少年・八雲泉は不運体質で貧乏籤ばかり引いている。ある日、泉はとんでもない事件に巻きこまれ、高額の借金を背負ってしまう。新宿二丁目のゲイバーに売り飛ばされ、逃げだした泉が偶然飛びこんだのは、絆と妖のお金を交換するという不思議な両替商『玉屋』。その社長で美貌の青年、諏訪雪彦との出会いが泉の運命を大きく変えることになる!新シリーズ、波乱の第一幕。
三月のネオ・ミレニアムの事件から数か月。岩長猛を亡くし、亮とも会えぬままに夏を迎えた咲也は、物部財団次期会長お披露目のため、豪華客船に乗船していた。時を同じくして、ネオ・ミレニアムの幹部「クイーン」は、ある男を使っての咲也掠奪を目論む。一方、米国の裏切りにあった亮は、横須賀の米軍施設脱出を図っていた!!光と闇の使者が華麗に舞う、近未来世界のサイキック・アクシヨン・ロマン第三幕。
亮が再び消息を絶ち、二か月あまりが過ぎたある日、咲也のクラスに転校生が入ってきた。明智一実と名乗るその少年は、実は、亮に対抗する反乱組織の一員。しかし、何も知らない咲也は、“亮の居場所を知っている”という一実を信じ、自ら危地に飛び込んでしまう。一実の狙いは、はたしてどこにあるのか!?そして、咲也の運命はいかに!?光と闇の使者が華麗に舞う、近未来世界のサイキック・アクション・ロマン第二幕。
北鎌倉の墓地で久しぶりに再会した、十六歳の咲也と亮。それがすべての始まりだった。一大コンピュータ関連会社の社長を務める亮に招待され、彼のオフィスを訪れた咲也は、突然の爆発騒ぎに巻きこまれる。テロリストの仕業として片付けられたその事件はしかし、後の起こる衝撃的な出来事のほんの幕開けにすぎなかった。
浅間山での死闘を終えた卓也と薫は、陰の気渦巻く東京へ戻ってきた。七曜会の術者・伊集院雪之介や、東京に応援に来ている三島春樹関西支部長の協力を得た二人は、鬼に捕らわれている透子を救うため、新宿に出現した鬼の城を目指す。目前に立ちはだかるのは、魏震華の鬼遁甲の迷宮。その先にあるものは果たして…。
卓也の父・野武彦の手によって捕らえられ、香港から日本へと戻った薫を待っていたのは、七曜会施設での監禁だった。また、姫羅盤である薫の妹・透子も、人里離れた神社の中に封印されることになる。そんなおり、七曜会内部での分裂が起こり、同時に鬼道界からの陰の気が強まりはじめた。最大の危機を目前に、卓也と薫は…!?霊能力コンビが繰り広げる、妖しの世界のオカルト・ファンタジー第七幕。
魏震華との死闘を終えた卓也と薫に、秘宝「照日」を持っての香港撤退命令が出だ。が、透子奪還に命をかける薫は、卓也らの前からまたもや姿を消してしまった。卓也が薫に再会したのは、日本へ帰る当日、空港で搭乗待ちをしているとき。しかも薫に同行していたのは、元情人の北条月子だった!!薫のとった意外な行動に、卓也は…!?霊能力コンビが繰り広げる、妖しの世界のオカルト・ファンタジー第六幕。